2013年7月20日

7/19 あらためて聴く「作品」のもと!

トークの穴2013
「作品を作り出すまでのこと~ヒントと閃き~」

2013年7月19日(金)19:00〜
話者:中澤雅子(陶芸家)
会場:CAFE&SHOP y3
参加費:¥1,000(1ドリンク付)
私にとって作品のヒントは日常の生活や出来事に転がっている。作品が出来上がるまでのアイデアや閃きのお話をします。
本日の話し手はナカボンこと中澤雅子さんです。
ナカボンは陶芸作家なので作品は焼き物が多いです。
焼き物と聞けば「うつわ」を想像しがちですが、出来上がる作品はオブジェと言われる物です。
キッチリとつくられるそれは人の様な、臓器のような、動物の様な、って表現がわかりやすいかも、です。



そんななんとも言えない作品の発想はどうして生まれるのか!
興味津々な方々が集まられました。
こればっかりはよくよく聞いてみないと。
頭の中の洗いざらいを聞いてみようということです。



机の上には制作思考の糸口になるであろう様々な資料が並んでいます。
その中には勿論ポートフォリオもある訳ですが、改めて見直してもなんとも奇妙な物に見えるのではないでしょうか。
ただ、気持ちはわかります。なんとも言えない造形の魅力は逆にわかりやすいです。
それほどの完成度をもってリリースされているからでもあります。
皆さんの知りたいのは「それを何故表現したいのか」の一点に集中しています。あ、ワタクシだけかな。



小さい頃、きれいなネズミをみつけた。
そのネズミの背中はものすごくスベスベで深閑としていて美しい。
この美しいネズミを友達に見せたところ、「これ死んでるよ」と。
ある事情で祖母の棺が長いこと部屋に置いたままだった。
ドライアイスで霜がつくその寝顔を拭くのが日課だった。
体罰先生がムチを打った直後に少しゆるむ口元。
その隙間からかすかに見える歯に付いた口紅、幼心にも冷ややかさを感じた。
そんな体験も心情もクールにならざるを得ない過去から、発想が大きく関わっているみたいだ。
ん〜、なるほど! え、なるほどか?...



ナカボンのノートも拝見出来ました。
分厚い白紙帳をいくつか繋いでフェルトの表紙で覆われた手作りノート。
このノートの作りも自由だが、書き込み方はもっと自由だ。
好きな時に、好きなページに、なにを書いてもいい。
ダブったページであれば上書きすればいい。
なんともノンストレスなノートだ。
そんなノートが面白くない訳が無い。



そしてこちらのテーブルには様々な物が置かれています。
これは一部らしいが、家ではこの様な物がギュッと置かれているとの事。



身の回りは不協和音でいっぱいの様に見える。いや、本人はそうでもないのか。
でも集めてしまう。
これらの繋がりなど毛頭考えない。
ただ気に入ったら手元に置く。
「それを置く意味は?」などと言う次元に生きてはいない。



手元に置きたいと思ったら何度でも足を運ぶ。
これに?って物でも関係ない。
ただ、この辺の思考回路は本人も理解不能との事だ。



そんな日常を写真で切り取りfacebookにどしどし上げているとの事。
結局の所、自分自身の体験・思考が少し興味深い、が表現のきっかけではないでしょうか。

と、まあ、そんな感じのトークでした。
あー、結構楽しめたなぁ、レポートもちょっと風潮ぎみになってしまったけど、なかなか面白かったです!
久々にストレートで飾りが無く素直に聞けるお話し会で大満足でした☆

鳴海健二 01カフェ日記
コメントしてください