2012年11月29日

11/24 はなしの旅 第六回「岩手のくらしと芸能」イベントをおえて

昨年11月でシリーズすべて終了した高濱浩子さんの「はなしの旅」。スタッフの方が時間をかけて渾身のレポートをしてくれました。テキストは岡上蒼さん、写真は鶴田紗穂さんです。

第六回はなしの旅レポート 2013/01/17

はなしの旅 第六回「岩手のくらしと芸能」
高濱浩子が野生をテーマにゲストを招き、ともに過ごす一夜

2013年11月24日 はなしの旅 第六回「岩手のくらしと芸能」イベントをおえて
・・・・・・・・・・・・・文:岡上蒼(はなしの旅スタッフ) 写真:鶴田紗穂(同)

画家の高濱浩子さんによる「はなしの旅」。 「野生をテーマにゲストを招き、ともに過ごす一夜」と銘打って、2ヶ月に一度のペースで開催してきたこのイベントも、昨年11月24日、ついに最終回を迎えました。

最終回となる第六回のゲストは、飯坂真紀さん。「岩手の芸能と暮らし研究会」を立ち上げ研究誌「とりら」を発行する編集者・画家です。飯坂さんと高濱さんの出会いは、2012年夏。高濱さんが盛岡で滞在制作していた所に飯坂さんが訪れたことが始まりです。高濱さんが神楽好きという事もあり、すっかり意気投合した二人。その出会いが今回のはなしの旅に繋がる事になります。
また特別ゲストとして、同年夏に東北の芸能を取材した写真家の赤阪友昭さんもお招きしました。何を隠そう、赤阪さんは「はなしの旅」第一回のゲスト。不思議なご縁を感じずにはいられません。

前日に会場設営を済ませ、当日は昼前より準備を開始。肌寒い会場は、1月に行われた第一回から季節が一回りしようとしている事を感じさせます。
最終回ともなればスタッフの準備もテキパキと進みます。大量の下ごしらえもご覧の通り。
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どんどんと準備が進む中、日も傾きだし、いよいよ開場です。ぞくぞくとお客さんが集まります。窓の外は深い青に染まりゆく空と海。何度見ても見飽きないこの眺め。無粋にも、次はいつ見られるのだろうだなんて考えが頭をよぎります。
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さて、こちらもおなじみとなったテンポエスカルゴさんのお菓子。今回は獅子頭をあしらったアップルパイと、岩手の地名の由来にちなみ手形の押されたクッキー。その愛らしさからか、どちらもすぐに売り切れとなりました。
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物販では「とりら」も販売。写真右側、とりら第6号は東日本震災の直後に沿岸部の芸能を追った、力強い特別号。資料的価値も高いそうです。
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過去のリーフレットもずらりと並べた物販コーナーからは、人が絶えません。
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時間となり飯坂さんと高濱さんの登場。いよいよはなしの旅最終回のスタートです。
どんなはなしが聴けるのだろう。50名を超えいっぱいとなったの会場からは、そのドキドキが伝わってくるようです。
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飯坂さんが撮った写真を見ながらのトーク。
専門家である飯坂さんの丁寧なお話の合間に、高濱さんらしい質問や相槌が入ります。
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お客さんの様子も、真剣そのもの。どんどん話に引き込まれていきます。
途中から、飯坂さんのご友人で同じく岩手の民俗芸能を取材されている阿部武司さんの撮影された映像を流します。そこに解説を加えていく飯坂さん。動きや音を交えた映像からは、その空気感まで伝わってくるようです。
ここで、第1部は終了。休憩時間には飯坂さんも物販コーナーに立たれ、お客さんに丁寧に解説をなさる姿が印象的でした。
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第2部は、特別ゲストの赤阪さんを交えてのトーク。赤阪さんが取材で撮られた写真は力強く、飯坂さんとはまた異なる、私たちに近い目線からのお話は、とても興味深かったです。
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合計2時間半に及ぶ充実したトークも終了。高濱さんからの最後の挨拶には、会場からも拍手が送られました。
ゲストに合わせ考え抜いたご飯もいよいよこれが最後。今回のメニューは、岩手の郷土料理せんべい汁に加え、野菜と練りものを炊き合わせたものと青菜のおひたしに、お手製の田楽味噌を添えていただきました。さらに今回は、岩手の日本酒も準備。トークの余韻を残す会場のあちこちで、はなしの輪が広がります。
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高濱さんは、会場を回り最後の挨拶。
お客さんからは「岩手の方々のいきづかいを感じた」、「はなしの旅を通じていろんな旅をさせてもらった」など、ありがたい感想をいくつもいただきました。
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閉場後、スタッフのあっこさんが作った岩手産のりんごを用いた2種のケーキをいただきました。スタッフ一同、無事に会を終えられた事にほっと一息つきました。
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大盛況に終わった第六回はなしの旅。いかがでしたでしょうか。

旅を終え、みなさまの心になにか少しでも残るものあったなら、それは何にも勝る喜びです。皆さまの中に生まれたその思いは、いつかのなにかに、繋がっていくのでしょうか。
はじまりを感じるこの時間をみなさまと共にできた事、心よりうれしく思っております。

最後になりますが、はなしの旅にお越し下さった皆様、各所でお力添えくださった皆様、一年間、本当にありがとうございました。
皆さんとまたどこかでお会いできます事を、心より願っております。

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