2010年1月23日

1/23 筧有子さんと武田晋一さん、アーティストトーク

100123talk01.jpg
開催中の2つの展覧会。
本日、アーティストトークを行ないました。
左が「sky, absolute」の作家、筧有子(かけひゆうこ)さん。右が「Glaneur de janvier--睦月の落穂拾い」の作家で武田晋一さんです。
筧さんはハンブルグ在住、武田さんはフランスでの活動を終えて帰国したところ。
STUDIO Y3では、たまたま同時期に展覧会を開催することになりました。
100123talk02.jpg
ひとつずつの作品を丁寧に解説してゆきます。
筧さんは日本画出身で、ドイツに引っ越してから日本画をベースにいろいろな実験をしてみたとのこと。
今回の展覧作品も、基本的に和紙に顔料絵具で描いていますが、にじませたり、裏から描いたり、部分的にコラージュの技法を使ったりしています。
100123talk03.jpg
この雲の作品は、描いて行くうちにだんだん、上から見た雲、、みたいになっていったとか。
参加者から、地と図の関係を交代可能に描いているのは故意なのか?
と質問がでましたが、実際にいくつかの作品では、途中まで裏から描いているそうで、また、どれくらいの余白を残して行くかということも制作の大きなポイントだったそうです。

100123talk04.jpg
こちらは同じく4階の別のスペースで展示中の武田さんです。
向こうに見えているのは「道具の道具」という作品で、一見小石が置いてあるだけです。
しかし実はこの中で本当の小石はひとつ。この本当の小石を使って粘土で作った小石を磨いて行って作ったのがそのほかの小石。
観に来た方はひとつ、この粘土の石を持って、帰り道の道ばたにそっと置いてゆく、、、という作品です。
100123talk06.jpg
これはまた別の作品で、「白線皿」です。
道路の白線と同じ太さの皿で、裏からチョークの様なもので支えられて微妙に立っています。
このチョーク状のものが箸置きとなり、皿はさんまをのせられるようにしたい、、、と。
武田さんは、実用にも使える作品、というのを目指しているそうです。
100123talk07.jpg
こちらの揚げ素麺できた山みたいな作品は、実はこの展覧のDMカードの上下を細く切って作ってあります。
空と土の部分に分けて山になっているのです。そして3枚だけ、上下を切らずにとっておいたうちの1枚が彼の後ろに展示されています。full length versionだそうです。
100123talk08.jpg
こちらは海に浮かんでいた浮きが流されて来たものを利用して作っています。
ここに座ると真正面が神戸の海。この形状ですから、座ってもゆらゆらと揺れます。
お二人とも、話しがとても上手で、興味深い内容でした。
100123talk09.jpg
このあと一階のカフェでパーティーです。
これ、右がドイツのクッキーで左が広島(武田さんの実家です)の紅葉まんじゅうであります。
なんかこういうユーモアがいいですね。
100123talk10.jpg
この展覧会は2月7日の午後3時まで開催です。
まだ会期はありますので、お見逃し無く。
明日の日曜は、おそらく二人とも会場にいらっしゃると思います。

shimoda 01Y3日記
コメントしてください