2012年4月19日

5月のcapture「C.A.P.のファンドレージング〜C.A.P.サポーティングメンバーシップ」


C.A.P.って好きなことやっているようだけど、お金はいったいどうなってるの?って疑問を持たれている方も多いのでは?
今月のcaptureは、C.A.P.の活動を支えているC.A.P.サポーティングメンバーシップについてです。
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C.A.P.がアーティストが集まる任意団体としてスタートしたのが1994年。当時は月会費1000円をメンバーから集め、ミーティングの後にサロンと称してゲストを囲み、飲み食いしながら話をすることを重ねていました。
そんな中、96年3月に当時数々の展覧会で注目を浴びていたクンストハレ・ベルン(*)のディレクター、ウーリッヒ・ルーク氏が来日するとの情報が入り、是非神戸でもレクチャーをしてもらいたいとなりました。しかし、講演会の場所を借りることも、チラシを作ることも、講師料さえも払えない状態に、「チャンスがあってもお金がなければ何も出来ない」というあたりまえの現実に直面しました。もし、ある程度のプールされたお金があれば、より自由な発想で、アクティブにチャンスを活かすことができるのでは。

以前サロンにゲストとしてお招きした当時日銀神戸支店長の遠藤勝裕氏より「C.A.P.が活動のためものお金を集めるのなら村祭の奉加帳(*)方式ですよ」との助言もヒントに、C.A.P.サポーティングメンバーシップを発足。神戸の企業を中心に資金集めに回ることにしました。しかし何分、素性のわからないアーティスト集団です。私のアトリエ兼C.A.P.事務所がある神戸旧居留地の協議会会長・野澤太一郎氏にC.A.P.の紹介状を書いていただいて、訪問したのが約60社程。阪神淡路大震災の翌年ということもあって、神戸のために何か支援をしたいという各企業の思いと、神戸を拠点に芸術文化活動をやろうとしているC.A.P.とがタイミング良く出会い、40社余りの企業から支援をいただけることになったのです。そして、多額でなくていいので、毎年の支援をとお願いしました。基本は「村祭りの寄付金」ですから、祭りを継続させるには、毎年の支援が必要になってくるからです。

こうして始まったサポーティングメンバーシップの毎年の繰越金を少しづつ積み上げたお金をもとに、99年「CAP HOUSEプロジェクト」をスタートさせ、その後8年間も活動を継続させることが出来たのです。そしてその成果は、現在の海外移住と文化の交流センターでの活動につながっています。

現在、C.A.P.サポーティングメンバーシップは、18社の企業と55名の個人の会員からなっています。その支援金は今もC.A.P.の活動を支える大きな力になっています。

C.A.P.代表 杉山知子

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*2012年度C.A.P.メンバーズカードは、田岡和也さんが制作した銅版画です。

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*クンストハレ
ドイツ語の「芸術(Kunst)」と「ホール(Halle)」を組み合わせた言葉で、コレクションをもたない美術館の総称。収集と保管を主な目的のひとつとする一般的な美術館(博物館)に対して、クンストハレはコレクションを持たず、展覧会の開催に専念する点が特色。
*奉加帳
寄付を求めるときに回して、金額と氏名を記入する帳面のこと。

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<C.A.P.メンバーシップのご案内>
*C.A.P.サポーティングメンバーシップ
C.A.P.の活動趣旨に賛同し、ご支援くださる方による賛助会員制度です。年会費は寄付控除の対象となります。
    ・個人年会費:1口=10,000円(1口以上)
    ・法人年会費:1口=50,000円(1口以上)

*C.A.P.フレンズメンバーシップ
C.A.P.の情報を知り積極的に活動に参加してくださる方々のためのC.A.P.ファンクラブです。
    ・年会費=1,000円

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