2012年9月19日

10/14(日)CAP STUDY 3「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」第5回: 秘蔵資料大公開


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アタナシウス・キルヒャー『新音響論』(1673年)
CAP STUDY3
「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」
第5回: 秘蔵資料大公開
2012年10月14日(日) 15:00〜18:00
講師:森下明彦(メディア・アーティスト、美術・音楽愛好家)
参加費:500円/【要予約】 
既にこの移動美術資料室の初回(2011年6月12日)に、そもそもこの資料室がどのようにして現在のようになったかをお話ししました。別に資料室開設を目的としていたのではなく、何となくそうなった――美術や映像に関わって30年以上にもなり、気が付いてみたら溜まっていた――どちらかと言うと、私が研究や作品制作、あるいは、思考全般に関して刺激を受けたものが多い――との主旨でした。

今回はそれを受け、中途半端に右往左往してきたこの美術資料室の、一種の「情報公開」を行う次第です。図書や雑誌、印刷物など、寄せ集めてみます。

美術資料室は、上記のように、およそ体系的でなく、また、テーマというか収集分野も明確ではありません。俗に言う「コレクション」とは大違い。状態の良いものに限ることもなく、読めさえすれば買ってしまうこともしばしばです(書籍は一期一会なので、見つけた時にあまり判断せずに購うことが多いのです)。そして、安価であってほしいとの願いがあり、それは常に大きな要因でした(その結果、安かろう悪かろうとなってもいます)。

今回の宣伝文句には「秘蔵資料」と銘打ってますが、基よりそんなものが沢山あるはずがありません。中にはいわゆる貴重書も多少はありますが、かろうじてこれなら普段はあまりご覧になっていないでしょう、と言うような程度です。そのため、単なる蔵出し、虫干しと呼ぶべきかもしれません。

どうか当日、たったこれだけ〜、と悲嘆のなきように予めお断りしておきます。

以下、現時点でのリストを掲載しますが、移動資料運搬の車に何を乗せるかは、当日まで悩むでしょうし、また、いくつかは内緒にしておいて、当日ふたを開けてのお楽しみにしたいと思います(何やら勿体ぶっていますが、単なる演出です)。


◎古典
アタナシウス・キルヒャー (1602〜1680年):Phonurugia Nova, Rudolphum Dreherr, 1673.
 ・一時、読めもしないのにキルヒャーにはまっていました。読解は老後の楽しみに取ってあります。

◎日本の古書籍
耳鳥齋『畫本古鳥圖賀比』(河内屋喜兵衛、ほか/1805年〔文化2年〕)

◎パノラマ
「日本パノラマ館 パノラマ図觧【カイ】」
 ・1894(明治27)年9月15日、朝鮮国平壌城での戦いで、午前6時から正午までの間に起こった戦況を細写したもの。
清水吉康『近畿地方パノラマ地図』(金尾文淵堂/1926〔大正11〕年)
Edward Ruscha, Every Building on the Sunset Strip, Heavy Industry Publications, 1966.
木村荘八『アルバム・銀座八丁』(『銀座界隈』別冊/東峰書房/1954〔昭和29〕年)

◎雑誌
L'esprit Nouveau, Nos. 2-10, 1920/11-1921/7.
Die Form: Zeitschrift für gestaltende Arbeit, Jahr. 5, Heft. 4, 13, 15, 16, 18, 1930/2-8.
Wendingen, Vol. 9 No. 1, 1928, Vol. 10 Nos. 2, 3, 4, 5/6, 7, 8, 9, 11/12, 1929, Vol. 11 Nos. 1, 2, 3, 5, 6/7, 8, 11/12, 1930, Vol. 12, Nos. 3, 4, 5/6, 1931.
ulm, Nos. 1, 2, 3, 6, 7, 8/9, 10/11, 12/13, 14/15/16, Hochschule für Gestaltung, Ulm, 1958-1965.

◎タイポグラフィ
Ardengo Soffici (1879〜1964年):BIF§ZF+18 Simultaneità Chimisi Lirici, Vallecchi Editore, 1919.
Max Bill(1908〜94年):Form, Verlag Karl Werner, 1952.
Herbert Bayer(1900〜1985年/Ed. and Designed by):World Geographic Atlas, Container Corporation of America, 1953.
Ein Tag mit Ronchamp, Johannes-Verlag, 1958.
泡坂妻夫(1933〜2009年)、中井英夫(1922〜93年)、日影丈吉(1923〜91年):『秘文字』(社会思想社/1979年) 

◎追悼加藤郁乎(1929〜2012年)
加藤郁乎『句集 牧歌メロン』(仮面社/1970年)
加藤郁乎『句集 えくとぷらずま』(西澤書店/1974年)
加藤郁乎『姦吟集』(書肆林檎屋/1974年)
加藤郁乎『微句抄』(南柯書局/1974年)
加藤郁乎『誌篇』(思潮社/1974年)
加藤郁乎『誌篇II』(思潮社/1976年)

◎その他
Stan Brakhage, Metaphors on Vision, 1963.
Stelarc, Obsolete Body/Suspensions/Stelarc., JP. Publications, 1984.
Luigi Serafini(1949年〜):Codex Seraphinianus, Franco Maria Ricci, 1993.
「戦前神戸:映画館チラシ/入場券半券」集

◎特別部門:鉄道モノ
けむりプロ『鉄道讃歌』(交友社/1971年)
森下明彦(メディア・アーティスト/美術愛好家)
フリーで美術と映像に関する研究を続けながら、美術資料室(神戸市)の開設公開を準備中。
また、国立国際美術館客員研究員として「中之島映像劇場」という名称の映像上映会を企画。

「caper7月号」のピックアップ記事 「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」今年度の開催に向けて。」はこちら、全10回分の日時、テーマ一覧はこちら、C.A.P.のニュースレター、2011年「caper6月号」のピックアップ記事「Bibliotheque 208主宰、森下明彦インタビュー」はこちらです。

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