CAP HOUSEロゴ

●11:00〜20:00/火曜日休館 ●〒650-0003 神戸市中央区山本通3丁目19-8 ●caphouse@cap-kobe.com ●TEL,FAX 078-230-8707

home CAP HOUSEとは これから これまで CAP STUDY かんりにん日誌 tayori メンバーシップ


アクセス お問い合わせ 特定非営利活動法人「芸術と計画会議(C.A.P.)」

2004年01月18日

ゆるゆる楽し

天気:晴れときどきくもり

朝来ると、11時からフランス語講座ということで、下田さんは2階へ行っていました。
私は今日は二日酔い…。頭がボエーっとして、ご飯も食べたくないかんじ。情けないなあ。

今日はPMPだ!CAP HOUSEで行うのはとっても久しぶりなイベントです。PMPとは、音の持ち寄り交歓会です。前にCAP HOUSEで行ったときも確か冬だったんじゃなかろうか…。なんだか醸し出ている雰囲気やメンバーが懐かしいかんじがします。
15時すぎにゆるゆると受付が始まり、「じゃあ順番を決めましょうか」と下田さんが順番を決めて始まりました。
ここからは進行を担当した下田さんへ管理人日誌(PMPレポート)をお願いすることにします。下田さんどうぞ〜。

はい、こんにちは。下田です。PMPは久しぶりです。もともと徳島の奇人、川端さんの発案で随分前にジーベックではじまったんですが、今回はその川端さんも参加してくれてて、う〜ん、とてもそうは見えなかったかも知れないが、身が引き締まったな。あがっちゃって進行を忘れそうになりました。
とは言え、ステージも客席もないんですから、ずっとあがってるってのも変なので、気を取り直してスタート!

今回のテーマは「釣り」です。「釣り」でなんか考えてきてくれた人は?と問うてみれば、、、、、あれ?なんだ坂出さんだけか。まあこんなもんだろう、ということで坂出さんの釣りからはじまりました。
坂出さんは底釣りでした。プラスティックの小さなバケツにバネを取り付け、このバネで床の状態を探って、バケツにマイクを突っ込んで微細な音を聴いて行きます。これは去年のアート林間学校で披露してくれた作品ですので僕は知っていました。しかし、一階のリビングルームでは、残響が多すぎたのかフィードバックがきつくて、床からなかなか音を拾い上げられません。んんんん、この建物で残響の少ない部屋は?ということで急遽場所変更。もと海洋気象台の台長室だった2階の絨毯敷の部屋での御披露となりました。ところが、この絨毯ではなんとも面白い音がしませんねん。で、椅子やら机やらを床に並べてそいつ等の上をバネで探って音を聴いたのでした。ちょっと人の声みたいな不思議な音でしたよ。なんとも言葉では表せませんがね。
御披露が終わると拍手。礼儀正しく進行するのでした。と、其の時。徳島の開祖川端氏より「建物の外の壁を擦ったらどんな音やろか?」という質問の形をとったほぼ指令のような発言があって、南の窓からこのバネを垂らしてみることに、、、、約25名の参加者一同は、冬の日差しに照らされた南の壁にたら〜りと垂れ下がるバネを見ながらマイクの音に耳を傾けたのでした。この時、向いのマンションから誰かが見ていたとしたら、なんと思ったことでしょう、、、みんなが帰った後、そこに残る僕としてはなんとも微妙な気持ちがしましたが、もうここ迄来たらやるしかない。で、やってみたんですが、音はあんまり面白くありませんでした。結構繊細な作品で窓を開けてはダメなのね。

一同感心しつつ一階のリビングルームへ移動。以下は当日のプログラムです。
(敬称略、演奏順)

1 坂出達典(神戸) 釣り;バネとゴミ箱(会議室)、
2 福井常人(徳島) 妙なおはなし
3 川端実(徳島) サックス超絶即興
4 白井ヒロミ(神戸) ペットボトルキャップばらまき&片付け
5 柳町春雨(徳島) バイオリンと笛の演奏
6 坂出達典(神戸) 掃除機のカルマン渦
7 Yuko Nexus6(彦根) ステレオお化粧/ピックアップマイク
8 長友(?神戸?でしたっけ?) トランペット
9 田尻麻里子(神戸) 発泡スチロールを削る
10 平尾義之(桑名) ペンデュラムスピーカー

面白かったなああ。
福井さんもジーベックでやってる時からの参加者でいつもはベースやFギターを弾いたりしてたんですが、今日はアンプもないということで、お話を15分弱。不思議な語りでした。

川端さんはサックスの演奏。聴かなきゃわかんないでしょうが、すごかったです。音が。感動しました。

ヒロミさんはフランスから持ち帰ったいろいろな色のキャップを床にばらまく。あああ、またこんな散らかることやってェ、、、しょうがないなあ、、、、と思った其の時、そのキャップを拾い始めました。でもこんなにばらまいたから拾うのも時間がかかるだろうなあ、と思った其の時。ヒロミさんは見ている人たちにビニール袋を手渡し始め、僕も含めて数人でキャップの回収作業がはじまりました。

徳島からの春雨さんにはどんな演奏をするのか事前に聴いてみました。曰く「笛とバイオリンです。なんも準備いりません。」とのこと。出番になってみると、なる程。笛でバイオリンを弓弾いていました。そのうち笛も吹き出して、、、、

坂出さんの二つ目の演目は掃除機。掃除機にドレンチューブっていうんでしょうか?長さの違う沢山のチューブを押し付けて掃除機のスイッチを入れます。いろいろなカルマン渦がチューブの中で発生し、ピッチの異なった純音が合成されてどんどん倍音が変化していきます。すっごくきれいな音でした。ただ、この掃除機で前に某女子が大量のバスクリンをすっていたため、会場は異様なケミカル臭で満たされ、全員の目に「?」が浮かんでいました。

Yukoさんも参加。またまたキッチュでかわゆい切り口でエレクトロニクスを聞かせてくれました。千野秀一さん作のヒゲのついたピエゾみたいなピックアップで自分の顔の化粧をなぞって行く。ビビッドな音が飛び出し左右のスピーカーを移動して行きます。Yukoさんの化粧はビデオモニターで大写にされていました。

長友さんは、トランペットを鳴らしながら部屋の音響探査といった感じ。ぶらぶら歩きつつ短いシンプルなフレーズを発声。ちょっと聴いて別の方角に向かって吹いてみる。それだけ。ちょっと役者っぽかったな。

田尻さんも映像使用。机の上で発砲スチロールをカッターナイフで丸く丸く切っていく。それをカメラで画面に切り取って背後の壁に大写しする。それだけ。もくもくと切っていきました。発泡スチロールは静電気を帯びて片づけが厄介ですよね。でも坂出さんの使ったバスクリン掃除機で一気にゴミを吸い取って清掃完了。

あああ、面白かった。これでプログラムも終了と思った其の時。いつの間にか桑名からピックアップトラックで駆け付けた深響;平尾義之さんが「オレもやる」とのこと。早速準備をはじめました。二つの小型スピーカーを天井のパイプから釣り下げ、そこにトーンジェネレーターから1khzのサイン波を流しつつ、この二つのスピーカーを円を描くようにまわしました。ドップラー効果によるピッチの変化と純音でできる音波の疎密の壁が干渉しあって動き回ります。目には見えねど約14メーター四方の部屋を満たした空気の造形物は魚のように自由に動き回るのでした。振り子が止まる迄、約15分。音の酔狂者たちは振り子スピーカーの動きを見つめじっと聞き入ったのでした。

気がつくと外は真っ暗。もう6時を回っています。徳島組はエンキンに中華を食べに。
平尾さんはせっせとお片付け。
またやりたいもんですね。こんな酔狂な集り。PMP次回がたのしみじゃ。渡邉さんも今度は二日酔いにならないようにね〜。


はい、渡辺に戻ってまいりました。下田さん、詳細なレポートどうもありがとうございます。
みなさんも、いつものとはちがう文章、いかがだったでしょうか?またたまに下田さんや他の人にお願いしてみます。

投稿者 lina : 2004年01月18日 19:45