Y3と私 #9

 

 

 

今日も朝から別館の陶芸部屋で制作しました。窯で焼成しながら、粘土で成形したり作業をしていると、クレイスタジオのメンバーの人達がやってきました。この頃、ほぼ毎日、陶芸をしに来る人がいるので良かったなあと思います。こういう風に、物を作るのを楽しむ人達が増えていったらいいのにな、と思います。

クレイスタジオの人達は皆、それぞれ電動ロクロで器を作ったり、土鍋を作ったり・・。ロクロが回転する、シュルシュルという音が聞こえて来るのですが、僕は、回転する粘土と、指が触れ合う音が大好きです。それは、ダイコンを包丁で切る音と、どこか似ているようにも思います。

 

陶芸部屋は、新しい棚を配置したりして、少しずつ広く使えるようになってきました。

 

僕は、いくつかの「切り株」を作りました。「切り株」の置物や、ブローチなどなど・・。

「切り株」は、実は、再生のシンボルでもあるのです。

この頃、僕もかなり忙しくて、なんか、あまり余裕がなくなる時があります。今日も朝からバタバタしていて、いろんなミスをしてしまいました。かなり凹みましたが、やってしまったことを気にしてもしょうがない。明るい気持ちで頑張らねば、と思います。
ああー、ミスとか気にしないような、ぼんやりとした人になりたいなあ、と思います。そういう、どこか鈍感で、いつもニコニコしていて、あまり喋らない人になりたいなあ、と思います。

 

 

本館では、ジェラさんが黙々と306号室で絵を書いていました。朝11時ごろから夕方6時頃まで、黙々と描いています。いつも部屋の電気を点けずに描いているのですが、さすがに今日は、ちょっと暗そうでした。でも、部屋の電気はつけないのです。暗闇の中で、キャンバスを擦る音が聞こえてきます。

 

 

306号室の手間には、「キッズルーム」があります。
時々、子供連れのお母さん方が談笑したりしてくつろいでいます。玩具や絵本なども置かれていて、とても落ち着く感じの部屋ですよ。紙芝居セットも置いてありました。

 

 

そして、今日は、久しぶりに國久さんがスタジオに来ていましたよ。今は「六甲ミーツアート」や「下町芸術祭」などで公開制作されていて、来月には九州の方に制作しにいくそうです。引っ張りだこの人気者ですね。とても忙しいらしいですが、元気そうで良かったです。六甲ミーツでの作品設営の時は、日本各地から集まった参加者が、古い保養施設に泊まり込んで、合宿のように暮らしていたそうです。國久さんは、今も、時々、そこに泊まり込んで公開制作されているそうです。久しぶりに会えて良かったなあ。

 

 

 

本館の裏には、とても抽象的なコンクリートで作られた水槽のような場所があります。昔はここが移住センターの洗い場のようになっていて、洗濯したり体を洗ったりしていたようです。CAP HOUSE時代は、まだ蛇口も付いていて、当時の名残がありました。水を貯めて、ビオトープのようなものを作ったりしていた事もありましたよ。

改修工事の後、すっかりこの建物は綺麗な建物になりました。

でも、あの頃から変わらない、不思議な雰囲気が、このあたりには残っているようにも思います。 上村亮太