Y3と私 #10

 

 

 

今日も、朝から別館で制作をします。今日は櫻井さんはお休みかな。ピンク色の絵は、だいぶ描かれていました。

 

 

そして、築山さんは、黙々と木にヤスリがけしていました。これは、今度の展覧会に出品するそうですよ。木の、すごく良い匂いがします。

 

 

疲れが溜まっているせいか、僕は、今朝も失敗ばかりで、そして、また、転んでしまいました。治りかけていた膝小僧を痛打しましたが、なんとか大丈夫です。
作業をしていると、午前中にクレイスタジオのメンバーが来られました。そして、黙々とロクロを回しています。クレイスタジオのメンバーは、毎日、制作に来られますね。本当に意欲的だなあ、と思います。
シュルシュルというロクロの音。土と指の擦れる音を聞いていると、ちょっと眠たくなってきました。音は不思議だなあ。音と形と色は、密接に結びついているような気がします。音は、やっぱり「形」に依存しているのかなあ。

 

 

 

今日は、本館の柴山さんのスタジオを覗いてみました。

普通、スタジオを使う人たちは、その部屋で絵を描いたり、立体を作ったりするのですが、柴山さんは、ちょっと変わった方法で、スタジオを使っています。

顕微鏡のスライドグラスに着色したものや、いろいろな「もの」をスタジオに配置し、その配置を変えたり、他者とコラボレーションしながら作品を作っています。スタジオ自体が、動いている作品、絶えず動いているインスタレーション、という感じでしょうか。

部屋に散りばめられた「色」を見ていると、そこからは、「音」が聞こえてきます。この部屋でも、「音」と「形」と「色」について考えさせられます。
色は、昔は、すべて、自然のものから生み出されたように思います。草や土や岩や、魚や動物、昆虫。草にしても、花や葉や根や、すべての部分から、貪欲に、色は抽出されたようです。現代は、科学的に色を作れるようになりましたが、このスライドグラスの色は、どこから、生まれたのかなあ、と思います。何か、空気から生まれてきたような気もするのです。

 

 

 

 

そして、別館では、マキコムズの制作が始まったようです。パレードに使う「ゾウ」の装飾に取り掛かっているらしい。ざっくばらんに、でも、緻密に。些細な質感を大事にしながら、丁寧に観察して作っていくところは、さすがだなあ、と思います。
ゾウの目は、とても注意深く作られていますね。

 

 

 

 

そして本館のリビングでは、神戸文化祭の「アーカイ部」のミーティングが行われていました。ここにも、学生さんや、若い人達が参加してくれていて、嬉しい限りです。神戸文化祭も、本当に拡がってきましたね。これは、本当に、関わっていただいた皆さんのおかげです。そうして、だんだんと人々に根付いていけば良いのになあ、と思います。

アートは、本当は、普通の暮らしの中に、普通の人々の手の内にある、ということを、皆が、なんとなく気づいてくれたらなあと思います。

 

 

最後は、僕の作った「ケーキ」。陶で作ったケーキです。

今日の1日に感謝。

上村亮太