2011年2月27日

2月のY3プログラム

一段と寒さの厳しい2月ですが、それでも少しづつ日が長くなり春を感じます。
STUDIO Y3のカフェではイブニングアートパーティーが続きます。
ゆっくりじっくりアーティストの話を聞いてみませんか?
また、各アトリエでは3月のCAPアートマーケットに向けて準備が進んでいます。
CLUB Q2は相変わらずのゆるゆるとした時間ですが、窓からのぴりっとした冬の海も素敵です。

*プログラム参加希望の方は、できるだけ事前にご予約ください。
予約/問合せはC.A.P. 事務局まで(10:00〜19:00/月曜休)
info(at)cap-kobe.com/phone:078-222-1003

C.A.P.のニュースレター「CAPだより 2月号」のpdf版もダウンロードしていただけます。
CAP_dayori_No16_face.pdf
(544k)
CAP_dayori_No16_back.pdf
(716k)
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CAP STUDIO Y3
【2 February】

5(土)〜3/6(日)showcase 山田麻美展「window」
     *5(土)オープニングパーティー(参加無料)
Sat. 5th - Sun. 6,  March. "Window", an installation of work by Mami Yamada.
Ms. Yamada's work deals with the relation of everyday objects, clocks, thermometers and utensils juxtaposed to each other.


5(土)〜3/6(日)ポール・ベネ/Paul Venet展「Leaving By Chance」
    *5(土)オープニングパーティー(参加無料)
Sat. 5th - Sun. 6,  March. Leaving by Chance, an exhibition of photographs, drawings and books by Paul Venet.
February 5  18:00 Opening Party


13(日)ワークショップ モダン和ークス    Love&Shell~貝あわせを作ろう〜【要予約】
Sun. 13th Workshop"Love & Shell Let's make KAIAWASE.
KAIAWASE is a shell game whose origins date back to the Heian Period.
In the workshop we will make paintings on the shells.
reservation required / 1:00-17:00 / Fee: 1800 yen / Inooka Satoko (Japanese Painting)


13(日)evening art party 山村幸則  「信楽やきもの物語」
Sun. 13th Evening Art Party "Shigaraki yakimono monogatari"
A story of Yamamura san's Residency at Shigaraki.
Fee: 500yen (w/1 drink) / Speaker: Yamaura Yukinori


19(土)evening art party 井階麻未  「初めまして」
Sat. 19th Evening Art Party "Hajimemashite"
Stories in imaginary spaces
Fee: 500yen / Speaker: Ikai Mami


20(日)evening art party 福重明子  「滞在制作in北極圏レポート」
Sun: 20th Evening Art Party, "Artist in Residence in the Arctic Circle".
Solo show in 3rd floor Gallery Aya and Artist Talk
Free (Please feel free to order refreshments at the cafe) / 15:00 / Speaker: Fukushige Akiko (artist)


26(土)「わたしの好きな映画」   話し手:藤川怜子
Sun. 26th "Watashino Sukina Eiga"
an open conversation  and exchange of views on film.
17:00- / Speaker Fujikawa Satoko


【Y3アトリエ訪問】
今回の「CAPだより」表紙は、4階の403号室で制作しているアメリカ人、ポール・ベネさんのアトリエ風景です。大きな身体でゆったりと活動しています。
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ポール・ベネ(Paul VENET)
このところ写真、ビデオ、そしてドローイングの交錯するところで作品制作を続けています。特に最近、写真作品でチャンスオペレーションの手法を用いているのですが、久しぶりにジョン・ケージを読み返すと新たな制作のエネルギーが湧いてきました。今年はこのチャンスオペレーションによる制作をしばらく続けていくつもりです。ギャラリー#2での個展「Leaving By Chance」にも是非お越しください。・・・ポール・ベネ

My current work deals with certain intersections of photography, video
and drawing. Recently I have been using chance operations to shape my
photographic practice. Re-reading John Cage after many years has
brought new energy to my work. This year I'll continue to experiment
with chance operation in my work.・・・Paul Venet
Posted by shimoda at 15:38 | コメント (0)

2011年2月26日

2/26(土)「わたしの好きな映画」

予約不要、参加無料です。映画好きな方、ぶらりとお越し下さい。
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わたしの好きな映画

2011年2月26日(土)17:00〜
話し手:藤川怜子
参加無料(カフェでオーダーお願いします)

映画好きの藤川さんとコーヒー片手におしゃべりしませんか?
当日限定の軽食メニューもあり。カフェでオーダーしてゆったりと過ごしてください。

Posted by shimoda at 16:42 | コメント (0)

2011年2月20日

2/20福重明子さんのおはなし

2月20日、カフェで福重明子さんの北極圏での滞在制作のはなしがありました。 110220fukushige001.jpg
昼3時からのトークでした。
ノルウェーの北、しょっちゅうオーロラが見える、北極圏のMazeというアートセンターでの滞在制作のお話です。
後ろに吊ってある橙の布には、シルクスクリーンで細かい絵がプリントされています。気がついた方は少なかったかもしれませんが、福重さんの作品でした。
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これは、北極圏で暮らす少数民族、サーミ人の民族衣装を着せてもらっている図です。
もちろん、右が福重さんです。
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福重さんのMazeのサーミアートセンターでの展覧会の様子。
新聞でもなんと見開きで取り上げられたそうです!
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そしてノルウェーの記念品、自分の作品、向こうで使っていたものなど、現物を見せてくれました。奥の靴がすごいですねー、、、と言ったら、これは日本で買って持って行ったそうで、ノルウェーは物価が非常に高いそうです。
福重さんのシルクスクリーンとペンによる作品の展覧会がThe Third Gallery Ayaで3月1日から開催です。よろしかったら是非どうぞ。
Posted by shimoda at 19:23 | コメント (0)

2011年2月20日

2/19「初めまして」井階麻未です!

2月19日の土曜。共同アトリエに参加している作家、井階麻未さんのプレゼンテーションがありました。 110219ikai01.jpg
井階麻未「初めまして」と題した、プレゼンテーション。
この写真のようにとてもカラフル、ビビッドな作品をたくさん描いています。
ご本人もとっても楽しみにしていたようです。
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井階さん、ご本人は小柄でかわいらし〜、ほんわ〜〜とした印象なんですが、作品はパワフルです。
小さい頃からファンタジーアニメが好きだったそうです。
一見可愛らしいものの内側にすごいパワーを秘めているような、そんな世界を見せてくれました。
よ〜く見るとちょっと怖かったりして。
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作品タイトルがどれもすごかったです。作品タイトルを並べただけで作品になりそうな。。。
ぼくは「ちくわの背伸び」という作品に衝撃を感じました。
CAPだよりで毎号アトリエアーティストを紹介していますが、実は次号は井階さんです。
楽しみです!
Posted by shimoda at 19:10 | コメント (0)

2011年2月20日

2/20(日)福重明子「滞在制作in北極圏レポート」

予約不要・参加費不要です。(カフェイベントなので飲物の注文をお願いします。)
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evening art party
福重明子「滞在制作in北極圏レポート」

2011年2月20日(日)15:00〜16:30
話し手:福重明子(アーティスト)
参加無料(カフェでオーダーお願いします)

ノルウェー北極圏で何百頭ものトナカイを追ったり、Goahti(テント)で過ごしたり、サーミ人と交流しながら絵を制作した2ヶ月間の様子を写真を見ながらお話します。ぜひお越しください。
なお、作品は3月に大阪のThe Third Gallery Ayaにて展示予定です。
福重明子(FUKUSHIGE Akiko)
home page
1981年生まれ。美術家。シルクスクリーンとペン、写真を使って制作する。
 
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                                                                                                                    作品(部分)
訪れた地域の人々や場所から受けた"忘れたくないもの"を絵に残しています。
今年2月と3月にノルウェーの北極圏にあるレジデンスに滞在し、
「トナカイの放牧」や「雪山」などサーミ人の生活を描きました。
ノルウェーのサーミ博物館で個展開催。
Posted by shimoda at 16:32 | コメント (0)

2011年2月19日

2/19(土)井階麻未「初めまして」

ご予約は電子メールでお願いします。
イベント名とお名前をお知 らせ下さい。
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evening art party
井階麻未「初めまして」

2011年2月19日(土)18:00〜
話し手:井階麻未(アーティスト)
参加費:¥500(1ドリンク付)

初めまして、2年前に京都造形芸術大学の先端アートコースを卒業し、ご縁があって今は共同アトリエで制作をさせていただいている井階麻未です。
小さいころから、ずっと平面作品、絵を描いています。絵を描く時、自分の中の宇宙で楽しんだり、悲しんだり、怒ったり、その時の感情の赴くままに手を動かしています。おかげでたくさんの物語が生まれました。
とても楽しくお話をするので、よかったらそんな私の物語を少しのぞきに来てくださいね。
Posted by shimoda at 16:29 | コメント (0)

2011年2月16日

2/13山村幸則さんの信楽週末レジデンス体験とは?

2月13日土曜日、STUDIO Y3のカフェで、アトリエアーティストの山村幸則さんが、信楽陶芸の森での制作活動について話してくれました。 110213shigaraki01.jpg
信楽といえば!
この方ですね。威風堂々、青空を背景に梃でも動かん!とばかりに立ちつくす勇姿。
しかし信楽の陶芸はたぬきばかりではありません、、、というところからお話は始まりました。
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昨秋、毎週末に愛車のビートルに乗って、下道を走って、片道70数キロ。
信楽陶芸の森に通い、いろいろな作品を制作しました。
なんだか、もうこのスタイルのプレゼンテーションが板についた感じですね。
名調子です。
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もちろん!お約束のクイズもあり。
賞品はこの小さな手びねりの壷です。
特製袋付き、限定3名さま。
この壷は、山村さんのパフォーマンスを含んだ作品「壷男」でスーツに縫い付けられていたものの3つです。
これがたくさんくっついたスーツを着て、昔の茶壺を鉄製の車に乗せて轢き、信楽のいろいろな土地を訪ねたそうです。
スーツの重量は30キロ以上、轢いた壷と台は20キロ以上。
根性の作品です。
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2部構成のスライド上映の合間、信楽で収集した昔の焼き物も見せてくれました。
たぬきも時代によって随分と表情や仕草が変わるもんです。
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この壷を旅に連れ出した。
壷男の連れの壷です。
このように、信楽は宇治茶を献上するための茶壺、たぬき、そして火鉢など、多くの優れた焼き物の産地として栄えてきました。
今は、信楽陶芸の森というレジデンス施設なども備えたすばらしい活動を行なっています。
山村さんにとっては、2度目の信楽での制作だったそうです。
Posted by shimoda at 20:21 | コメント (1)

2011年2月16日

2/13 貝あわせを作りました

2月13日の土曜日、午前11時から参加者のみなさんが集まって、井ノ岡里子さんの講座で「貝あわせ」なるものを作りました。
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場所は、井ノ岡さんの活動する共同アトリエ。
まずは干菓子とお茶を頂きつつ、ガイダンスでしょうか。
しかし、貝あわせとはいったいなんでしょう?
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きれいに洗って十分乾かしたはまぐりの貝殻を事前に用意しておきました。それを磨く。
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後に貝殻の内側に貼る「箔」がレリーフのようになるよう、胡粉で厚みを持った絵を描きました。
机にあるのは下絵のようなもので、これをみて描いています。
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そして箔おし。つまり箔を貼るのだ。
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高級感出ました!完成です。
貝あわせは、、、実は正しくは「貝覆い」と言う。
「貝あわせ」は本来、めずらしい貝殻のコレクションを競うもの。
貝覆いは、神経衰弱のようなゲームのためのもので、ひな人形などと同じく嫁入りの調度品として、昔、高貴な人々の間で用いられた。
貞節の意味をもつものなので、、、、バレンタイン前日にできてよかったよかった。

Posted by shimoda at 20:12 | コメント (2)

2011年2月13日

2/13(日)山村幸則「信楽やきもの物語」

ご予約は電子メールでお願いします。
イベント名とお名前をお知 らせ下さい。
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evening art party
山村幸則「信楽やきもの物語」

2011年2月13日(日)18:00〜
話し手:山村幸則(アーティスト)
参加費¥500(1ドリンク付)

昨年9月から(財)滋賀県陶芸の森にて週末滞在制作を行いました。
陶都信楽と言えば狸、でも実は狸だけではないのです。
やきものの歴史がつまった町、信楽で制作した作品「壺男」、「炎ノ壺」が生まれるまでの物語をお話し致します。

Posted by shimoda at 16:24 | コメント (0)

2011年2月13日

2/13(日)モダン和ークス「Love&Shell~貝あわせを作ろう〜」

ご予約は電子メールでお願いします。
イベント名とお名前をお知 らせ下さい。
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ワークショップ モダン和ークス
Love&Shell~貝あわせを作ろう〜

2011年2月13日(日)11:00〜17:00(昼休み有)
担当:井ノ岡里子(日本画家)
参加費:¥1,800【要予約】

この世に一対しかない2枚貝。そんなロマンチックな2枚貝(蛤)と日本画の材料で、いにしえのみやびな貝覆い(貝あわせ)をつくります。
そう!時期はバレンタイン!もちろん愛のテーマでデザインを考えましょう。

Love Song? おおいに結構!
今回は時間の都合で彩色までできませんので、いぶし色の箔をつかった少しクールなレリーフ調になります。
また、秘密兵器「キレイなおねえさん道具」も使いますので、がんばる女心も分かるかもしれません。
男性もぜひ!とにもかくにも老若男女問わず、どんどんご参加ください。なにせ、愛ですから〜!

*別途材料費が必要ですが金箔が使いたい方は事前にご連絡ください。

Posted by shimoda at 16:15 | コメント (0)

2011年2月12日

2/11(金) デジタルカメラ入門講座 (神戸夜景編)実施

こんにちは、写真講座講師の鳴海です。

昨日は、CAPメンバーの藤川さんへカフェをお願いして、

デジタルカメラ入門講座 (神戸夜景編)へ行って参りました!


今回は夕方から夜にかけてのハーバーランド、神戸港撮影です。

いやぁ〜、当日は朝から吹雪いてて一時はどうなるかと...

それでも参加してくださった方々の意気込みは頼もしいかぎりです。


詳細:17:00 JR神戸駅(南出口の地下街へ降りるエスカレーター前)集合

   17:15 ハーバーランドにて撮影

   18:30 CLUB Q2 へ向けて出発

   19:00 CLUB Q2 にて写真合評(プロジェクター・スクリーン投影)

   20:00 解散


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現地到着、天候回復のおかげでまだまだ明るい神戸のハーバーランド。

いつも見慣れてる風景ですが、じっくり見てると愛着すら感じられます。

不思議ですよね〜。


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このMOSAICの岸壁の先端角っこがオススメポイントです!

あ、あれ、誰も聞いてませんか泣


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さっそく皆さんロケーションを探っています。

祝日とは言え、広々とした岸壁に人はまばら、思いっきり自由奔放です。

MOSAIC、灯台、観覧車。

やっぱりここでは対岸にあるメリケンパークのポートタワー、海洋博物館ですかね。


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何処を狙ってるんでしょう?

ちょっとのぞいてみますか。


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少しずつ日も落ちてきてライトアップが綺麗に見えて来ました。

これぐらいの時間帯はドラマになりますよね、あっという間ですけど。

しかし撮影となると、すぐ落ちていく明るさに操作も頻拍します。


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ずいぶん水辺から遠い所からの撮影だなぁ...

え?水辺が怖いって? そ、そこー!


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日もとっぷりと暮れていよいよ三脚の出番です!

が、なかなか撮影に入れない様子。あ、三脚の使い方ね...ひィ〜!

まあまあ慌てず慌てず。

これでスゥ〜っと、ここでクルッと。

ISO感度も落としてこれからが本チャンの撮影だな。


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作例:PENTAX K-10D / SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 / 焦点距離 12mm / F5.6 / 6秒 / ISO100

そんなこんなで夢中になっている間に、極寒の岸壁での撮影も終了。

カメラを固定している三脚のネジがゆるみません。

いやいや手がかじかんでて言うことを聞かないだけですが...


それからSTUDIO Q2へ場所を移動、あたたかい紅茶を飲みながらストーブを囲み

冷え切った体も少し回復。

プロジェクターでみなさんの撮影画像の鑑賞会が始まりました。


☆受講者の皆様、この度は寒い中集まっていただきありがとうございます。

 また一つ、写真を楽しむきっかけになればと思います。

Posted by 鳴海健二 at 23:19 | コメント (0)

2011年2月 8日

2/5(土)Paul Venet展と山田麻美展、オープニング

2月5日(土)の夕方、Paule Venet "Leaving by Chance" 山田麻美「window」のオープニングが開催されました。それぞれ全く違う二人のアーティストの話しを聴きました。
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まずはPaul Venet(ポール・ベネ)さんのプレゼンテーションです。
彼はアメリカ人で、英語でのプレゼンテーションでした。通訳は不肖わたくし、シモダが務めました。
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このスライドは「ハドソンリバー派」という1800年代のアメリカの絵画様式の作品です。
ニューヨーク州を流れるハドソン川の奥、渓谷や滝など雄大な自然を描いた物が多いのですが、ポールさんが気になっていたのは、この光線です。
大気中の水分が非常に多いこのエリアでは、特に朝焼け、夕焼けの時、太陽の光りは鮮烈な色彩を生み出します。
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一方1600年代のフランス、デカルトは二重の虹が見えるのは、大気中の水滴の中で太陽光がこのスライドのように、散乱しねじれて二組のスペクトルとなっていくはずだ、と考えました。
このデカルトの分析は実は間違っていたのですが、ポールさんはこの光線の有り様に、興味をひかれました。
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今回の展覧で展示しているポールさんの作品です。
バンコクの町を走るバスの窓から露出時間を長めに設定して撮影した写真です。偶然に任せ、約600枚の写真を撮影し、そこからピックアップして展示したそうです。
そして面白いのは、露光を長くとったことと、これらの写真のフォーカスがバスの窓の表面に合わせて撮影されたということです。
移動するバスの窓の外側に、外の景色から光線が射し込み、散乱、屈折、反射などして、露光時間に応じた光りの総量が窓の内側に現れたものを撮影しています。
ポールさんの作品は、読書や会話から生まれたアイデアを再編集する方法と、もう一つは今見ているものはいったいなんなのか、ということを考える事から生まれる場合があるそうです。
今回の展示は、両者が渾然一体となって生まれて来たようですね。
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ポールさんの話しが終わって、展覧会場の4階に移動です。
「window」というコンセプチュアルな展覧を行なった山田麻美さんが作品のコンセプトを話してくれました。
山田さんは、身体の小さな人ですが、話す内容はガツンと骨太でした。
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彼女の展覧は、4階の階段を上がってすぐの広場と西側のギャラリー#1を使っています。
今回は時計がモチーフになっている物が多く、時間というものの捉え方についての面白い考察となっています。
この写真で彼女が見せているのは冷凍庫に入って凍って固まってしまった目覚まし時計です。
時計内部のメカニズムは動いているのが聴こえるそうですが、冷凍庫の中では針は固まって動きません。眼と耳と、時間の制動に関してのギャップが生まれます。
手前の机の上に見えているのは、ラジオ3台と時計を使った作品です。
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ラジオどうしの干渉で発振音が聴こえるのですが、すぐそばの時計の秒針の動きがこの電波環境に更に干渉し、聴こえている周波数が変化します。
正確な時を知らせるための電波時計が使われる世の中になりましたが、眼には見えませんが我々を取り巻く空間にもこの時をしらせる電波が満ちていることを、思い起こします。
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ギャラリーに移動です。
山田さんが指差しているのは、目覚まし時計をスキャナーで読み取った画像です。
スキャニングの時間を、読み取られた時計の秒針のブレが現しています。
手前は鏡と時計を素材にした別の作品。
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最後に時計ではないものも紹介します。
向合って接触した状態のふたつの体温計ですが、体温計が体温計の体温を計っている図です。
二つの個別の物体が、エントロピーの法則によって、温度という視点から見ると一つのものに同化している、という作品だそうです。
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ポールさんのLeaving by chance展示風景。
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そして、ふたり合同のパーティーはポールさんの奥さん、なつさんが大活躍で、アメリカンなメニューです。人気はピーナツバターサンドイッチでありました。
もうこういう時に思いっきりアメリカンにしちゃおうかしら、、、ということで。
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ああ、でも気をつけないとエルビスみたいになっちゃうそうです。
二人の展覧は、3月6日まで。
朝10時から夜7時までで、休館日は月曜です。ぜひご覧下さい。
Posted by shimoda at 14:59 | コメント (0)

2011年2月 5日

2/5(土)Paul Venet展「Leaving By Chance」

ポール・ベネ/Paul Venet展
「Leaving By Chance」

2011年2月5日(土)〜3月6日(日)
10:00〜19:00/月曜休館。
*2月5日(土)18:00〜 オープニングパーティー(参加無料)
    showcase 山田麻美展「window」と合同で行ないます。
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この展覧は2冊の本と家族との旅行のときの体験から生まれました。
R・グリーナーの「Rainbows, Halos and Glories」という著書には光と雰囲気について書かれていますが、これはハドソンリバー派の絵を見てからの私の関心事でした。
一方、私の制作方法にもっとも影響を与えたのはJ・ケージの「Silence」です。
今回の作品は、都市における不在と存在の戯れをテーマに、光りとチャンスオペレーションを用いて制作しています。
(ポール・ベネ)

My exhibition is the outcome of two reading and a trip with my family. Of these readings the most inspiring was Robert Greener's, "Rainbows, Halos and Glories". This books investigates light and atmospherics, a subject I have loved since I first saw the Hudson River Schools painting during my youth. The book that most shaped my method was "Silence", by John Cage.
The work in this exhibition explores the use of light and chance operations to investigate the play of absence and presence in the urban settling.
(Paul VENET)
Posted by shimoda at 16:04 | コメント (0)

2011年2月 5日

2/5(土)showcase 山田麻美展「window」

showcase 山田麻美展「window」

2011年2月5日(土)〜3月6日(日)
10:00〜19:00/月曜休館。
*2月5日(土)18:00〜 オープニングパーティー(参加無料)
    Paul VENET展「Leaving by Chance」と合同で行ないます。
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just a moment」2010,インスタレーション,サイズ可変

ものとものとの関係性をモチーフに、時計、体温計、スプーンなど、
日常的なものを使ったインスタレーションを展開します。 

山田麻美 mami yamada
1987 東京生まれ
京都造形芸術大学大学院 芸術研究科芸術表現専攻 在学中



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