2012年4月28日

5/19(土)スリットバー


Y3での初スリットバー!!!!

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スリットバー
2012年5月19日(土)18:00〜
バーテンダー:築山有城(彫刻家)、トミー先生(プラモ部部長)
メニュー:世界のビール¥500、その他おつまみ

スポーツ系彫刻家 築山有城と、機動力系プラモデラートミー先生が手を組んだ!
世界のビールと共に、みなさまをお待ちしております。

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2012年4月26日

4/21(土)CAP土曜クラブ「長い長〜い龍[たつ]のぼりを作ろう!」 レポート


去る4月21日(土)に、CAP STUDIO Y3で土曜クラブが開催されました。今回のテーマは「竜[たつ]のぼりを作ろう」。講師はカワサキマキコさんとマスダマキコさんさんです。その模様をお知らせします(藤墳智史)。

桜の季節も通り過ぎ、間もなく鯉の季節。お家によっては鯉のぼりを揚げる準備をされているところもあるかもしれません。とはいうものの、現在、ペナントレースの先頭を走っているのは鯉(カープ)ではなく、竜(ドラゴンズ)。そんな状況にあやかって......、というわけではなく(笑)、鯉が滝を登れば竜になるという中国の故事にあやかって、鯉よりさらに高みをめざして、竜をのぼりにしよう、そんなわけで、今回は「たつのぼり」を作ります。

とは言っても、竜は架空の動物で誰も見たことがありません。それでも、人は想像力を働かして、色々な思いを込めて、たくさんの竜を描き出してきました。今日も作業に入る前に、まず想像力を働かせることからスタート。「りゅうってどんなものだろう」というテーマでみんなで竜の絵を描いてみました。思い浮かぶ姿や、そこに込めるイメージはみんな様々です。

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それぞれの龍が描きあがったところで、「りゅうってどんなもの? 今日はどんなりゅうをつくりたい?」と意見を出していきます。「かっこいい」、「長い」、「大きい」、「力強い」、「すてき」、「高い」、「すごいもの」......etc。ちなみに、私が龍に求めるのは「12球団No.1の投手力」です。

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それはさておき、色々とイメージが出たところで早速作業開始。まずは持ち寄った白いビニール袋を並べて胴体を作っていきます。胴体はどんどんのびて廊下を越えて向かいの部屋へ。

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胴体がのびたところで、次はカラフルな鱗を作っていきます。こちらは色つきのビニール袋を切り抜いて作ります。「かっこいい」、「長い」、「大きい」、「力強い」、「素敵」、「高い」、「すごいもの」と色々なイメージが出てきましたが、それに合わせて鱗もカラフルなものに。同時並行で頭部や足も製作。頭は銀色の袋に梱包材をつめて迫力のある形に、足は針金を利用して作ります。

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ある程度鱗の数ができたところで胴体をつなぎ合わせて、鱗を貼っていく作業へ。この時点で長さは10メートル強。総がかりで貼っていきましたが、結構大変な作業に。頭部にはアルミホイルを加工した角が付きました。

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出来上がったところで早速外へ。風が弱かったのでさすがにうまくなびくのは難しかったか......。最後はみんなで「たつのぼりのうた」を歌って大団円。うろこを利用したカラフルバッグも作りましたよ。

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出来上がったたつのぼりは3階のワークショップルームに収まりました。ドアから迫力のある顔が飛び出していて、廊下からも一目瞭然。部屋の中では長い胴体をくねらせて躍動しています。Y3にお越しの際は是非ご覧になってみてください。きっとご利益があると思います(笑)。

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2012年4月20日

4月のY3プログラム

CAP STUDIO Y3での2012年4月のプログラムをご案内します。 *プログラム参加希望の方は、できるだけ事前にご予約下さい。
予約/問合せはC.A.P. 事務局まで(10:00〜19:00/月曜休)
振替休館日のお知らせ:4月30日(月・祝)は開館、翌5月1日(火)が振替休館

info@cap-kobe.com/phone:078-222-1003
【メールニュース】購読ご希望の方はタイトルに「メールニュース希望」と書いてお知らせ下さい。
購読を希望する

*C.A.P.ペーパー(caper)PDF版表
caper_'12_04_face.pdf
C.A.P.ペーパー(caper)PDF版裏
caper_'12_04_back.pdf
CAP STUDIO Y3
【4 April】
3/31(土)、4/1(日)CAPARTY vol.37 「CAP ART MARKET 2012〜アートのお買い物」

7(土)カフェトーク「A as A Project 2012 in 広州 滞在制作報告会」

8(日)ねんどクラブ「やきもの基礎レッスン」【要予約・定員15名】

        「トークの穴」vol.02 古代の箱

8(日)〜29(日)カフェ展示「CAP ミニミニアートマーケット」
     *関連企画:参加作家による1日店長
     ・14(土)12:00〜藤川怜子 「Fleur Cafe」
     ・22(日)11:00〜木村のぞみ 「手作りうつわCafe」
     ・28(土)12:00〜坂井良太、ポール・ベネ 「burger cafe」

8(日)〜5/6(日)
        ポール・ベネ 個展「Breathless」
        坂井良太 個展「Polyhedron」
        *合同オープニングパーティ 8(日)15:00〜

20(金)「トーク・ライブ〜ブラジル音楽を知ろう!」【定員40名】

21(土)CAP土曜クラブ「長い長〜い龍のぼりを作ろう!」【要予約】
〜子どもとおとなのためのワークショップ〜

*「caper4月号」のピックアップ記事 子どもとおとなのための「土曜クラブ」 はこちらです。
*2012年2、3月 C.A.P.のアーティスト、外での活動情報はこちらです。

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2012年4月19日

5月のcapture「C.A.P.のファンドレージング〜C.A.P.サポーティングメンバーシップ」


C.A.P.って好きなことやっているようだけど、お金はいったいどうなってるの?って疑問を持たれている方も多いのでは?
今月のcaptureは、C.A.P.の活動を支えているC.A.P.サポーティングメンバーシップについてです。
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C.A.P.がアーティストが集まる任意団体としてスタートしたのが1994年。当時は月会費1000円をメンバーから集め、ミーティングの後にサロンと称してゲストを囲み、飲み食いしながら話をすることを重ねていました。
そんな中、96年3月に当時数々の展覧会で注目を浴びていたクンストハレ・ベルン(*)のディレクター、ウーリッヒ・ルーク氏が来日するとの情報が入り、是非神戸でもレクチャーをしてもらいたいとなりました。しかし、講演会の場所を借りることも、チラシを作ることも、講師料さえも払えない状態に、「チャンスがあってもお金がなければ何も出来ない」というあたりまえの現実に直面しました。もし、ある程度のプールされたお金があれば、より自由な発想で、アクティブにチャンスを活かすことができるのでは。

以前サロンにゲストとしてお招きした当時日銀神戸支店長の遠藤勝裕氏より「C.A.P.が活動のためものお金を集めるのなら村祭の奉加帳(*)方式ですよ」との助言もヒントに、C.A.P.サポーティングメンバーシップを発足。神戸の企業を中心に資金集めに回ることにしました。しかし何分、素性のわからないアーティスト集団です。私のアトリエ兼C.A.P.事務所がある神戸旧居留地の協議会会長・野澤太一郎氏にC.A.P.の紹介状を書いていただいて、訪問したのが約60社程。阪神淡路大震災の翌年ということもあって、神戸のために何か支援をしたいという各企業の思いと、神戸を拠点に芸術文化活動をやろうとしているC.A.P.とがタイミング良く出会い、40社余りの企業から支援をいただけることになったのです。そして、多額でなくていいので、毎年の支援をとお願いしました。基本は「村祭りの寄付金」ですから、祭りを継続させるには、毎年の支援が必要になってくるからです。

こうして始まったサポーティングメンバーシップの毎年の繰越金を少しづつ積み上げたお金をもとに、99年「CAP HOUSEプロジェクト」をスタートさせ、その後8年間も活動を継続させることが出来たのです。そしてその成果は、現在の海外移住と文化の交流センターでの活動につながっています。

現在、C.A.P.サポーティングメンバーシップは、18社の企業と55名の個人の会員からなっています。その支援金は今もC.A.P.の活動を支える大きな力になっています。

C.A.P.代表 杉山知子

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*2012年度C.A.P.メンバーズカードは、田岡和也さんが制作した銅版画です。

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*クンストハレ
ドイツ語の「芸術(Kunst)」と「ホール(Halle)」を組み合わせた言葉で、コレクションをもたない美術館の総称。収集と保管を主な目的のひとつとする一般的な美術館(博物館)に対して、クンストハレはコレクションを持たず、展覧会の開催に専念する点が特色。
*奉加帳
寄付を求めるときに回して、金額と氏名を記入する帳面のこと。

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<C.A.P.メンバーシップのご案内>
*C.A.P.サポーティングメンバーシップ
C.A.P.の活動趣旨に賛同し、ご支援くださる方による賛助会員制度です。年会費は寄付控除の対象となります。
    ・個人年会費:1口=10,000円(1口以上)
    ・法人年会費:1口=50,000円(1口以上)

*C.A.P.フレンズメンバーシップ
C.A.P.の情報を知り積極的に活動に参加してくださる方々のためのC.A.P.ファンクラブです。
    ・年会費=1,000円

Posted by kono at 18:26 | コメント (0)

2012年4月19日

5/27(日)「カフェ・デ・シュゲイ××ワンポイント」


ご予約は電子メールでお願いします。
イベント名とお名前をお知らせ下さい。
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「カフェ・デ・シュゲイ」
2012年5月27日(日) 13:00~16:00
手芸の先生:チェリー
参加費:1,500円(1ドリンク付)
会場:CAFE&SHOP y3

今回は、クロスステッチを習います。
××刺繍でTシャツやエコバック、ハンカチなどにワンポイントを付けて自分だけのオリジナルグッズを作ってみましょう。
ワンポイントを入れたい布製品をお持ちください。
Posted by kono at 18:03 | コメント (0)

2012年4月19日

5/26(土)CAP土曜クラブ「等身大の人の絵を描こう」

この講座は定員に達しましたので締切とさせて頂きます。
キャンセルが出ましたらご案内しますので、ご希望のかたはご連絡下さい。
キャンセル待ちのご連絡は電子メールでお願いします。
イベント名とお名前をお知らせ下さい。
■土曜クラブの情報は携帯メールニュースでもお届けします。
 ご希望の方は電子メールでお申し込み下さい。
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CAP土曜クラブ「等身大の人の絵を描こう」
2012年5月26日(土)13:00〜15:00
講師:ポール・ベネ(アーティスト)
参加費:¥1,000(7才以上の方はどなたでもご参加頂けます)

組みになって大きな紙にお互いの人間になぞって、等身大の絵を描きますよ。
道具と材料はこちらで用意します。汚れても良い服装でご参加ください。
講師はちょっと強面のアメリカ人のアーティストですが、スタッフが日本語でアシスタントをするので大丈夫!
思いっきり描いてみて下さい。

C.A.P.のニュースレター、「caper4月号」のピックアップ記事 子どもとおとなのための「土曜クラブ」 はこちらです。

Posted by kono at 17:54 | コメント (0)

2012年4月19日

5/20(日)「キャップランナー 百戦錬磨の旋風(ひゃくせんれんまのつむじかぜ)」vol.02


ご予約は電子メールでお願いします。
イベント名とお名前をお知らせ下さい。
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キャップランナー 百戦錬磨の旋風(ひゃくせんれんまのつむじかぜ)
vol.02

2012年5月20日(日)13:00〜14:00
話者:西脇由起(「オキナワライス」店長)
司会:田岡和也(アーティスト)
参加費:¥1,000(1ドリンク+サーターアンダギー付)

キャップランナーの二回目は、美大を卒業後、神戸にて沖縄料理店を経営されている西脇由起さんをゲストにお迎えします。
予約参加の方には、¥1,000でタコライスと1ドリンク、サーターアンダギーが付いて来る!!
Posted by kono at 17:47 | コメント (0)

2012年4月19日

5/12(土)〜6/3(日) 淺野夕紀個展「幽し」  井階麻未個展「百花繚乱」


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淺野夕紀 個展「幽し」
井階麻未 個展「百花繚乱」

2012年5月12日(土)〜6月3日(日) 10:00〜19:00/月曜休館 
*合同オープニングパーティ&アーティストトーク 5月12日(土)18:00〜

淺野夕紀は「光と影」をテーマに、色鉛筆や水彩、糸等を使って、日常の記憶や思い出が薄れていく様を繊細な絵画やインスタレーションで表現します。
一方、井階麻未は「生と死」をテーマに、今という瞬間を生命力溢れる鮮やかな色彩やタッチで、幻想的かつエネルギッシュに絵画を描きます。
対象的な性質の二人の作家が同時に個展を開催することで、また別の一つの世界観を表現します。今回しか見ることのできない、淺野と井階の創りあげるワンダーランドに是非、お立ち寄りください。
Posted by kono at 17:32 | コメント (0)

2012年4月19日

5/3(木・祝)〜27(日)カフェ展示 「杉山知子〜kimidori iro no kaze」


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カフェ展示 「杉山知子〜kimidori iro no kaze」
会場:CAFE&SHOP y3
2012年5月3日(木・祝)〜5月27日(日) <月火休み>

*トーク:19日(土)17:00~ 
「アーティストの仕事~制作のこと、CAPのこと」
*毎週土曜日、ランチやスウィーツなど
Tomo'sメニューが加わります。お楽しみに!
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2012年4月13日

坂井良太個展「Polyhedron」&ポール・ベネ個展「Breathless」 合同オープニングパーティ レポート


5月6日(日)まで、CAP STUDIO Y3の4階ギャラリーにて、坂井良太さん個展「Polyhedron」、ポール・ベネさん個展「Breathless」が開催されています。来る4月8日(日)には、合同オープニングパーティーが開催されました。その模様をお伝えします(藤墳智史)。

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平面から飛び出す多面──坂井良太さん
 平面作品が中心に並べられた坂井さんの個展「Polyhedron」。平面作品が並んでいるといっても、それは壁に掛けられた、一般的で平面の絵画として完結した形で並べられているわけではなく、ギャラリー内の床にも所狭しと作品が並べられ、「多面」での展開の試みであることを強く意識させる内容となっています。
 酒井さん自身、動きの完結や停止、本来3次元のものに制限を付ける「平面」から、視点を制限することなく、多面的な要素を引き出すことを意識していたそうです。平らな正面に対して、さまざまな方向から見て、もっと空間を意識することはできないか、平面でありながら、空間を感じさせることができないか、そんな難しい試みが形になったものだと言えます。
 床に並べられたいくつかの作品を見ても、そこにはいくつかの角度からみたキャンバスが張り合わせられ、そこに描かれている線自体も、いくつかの平面を横断し、しまいには作品の中で完結することなく、外へと飛び出ていきます。完結していた平面に対して、作家が働きかけて、止まっていた時間を動かしてみせた、そんな感じと言えるでしょうか。
 平面が動かされ、完結した状態ではないとしたら、その状態もまた静的で必然的なものではないのかもしれません。一度、作家の働きかけをきっかけに動き始め、平面から飛び出していくいくつかの面や線が、いったいどうやって、自ら動き、形を作っていくのか、それをにどんな表現ができるのか、興味が尽きないところです。

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戦争・技術・まなざし──複雑な出来事をドローイングする試み
ポール・ベネさん個展「Breathless」。「Breathless」は息を飲む、あるいは緊迫感のある状況というべき言葉でしょうか。この展示で並べられている一連の作品の題材となっているのは、そんな緊迫感のあるシーンです。バグダッドで、市内上空を監視して回るヘリコプターがジャーナリストを誤射して殺害に至らしめたシーンをご存じの方も多いと思います。
※参考リンク↓
http://www.youtube.com/watch?v=to3Ymw8L6ZI

Youtubeなどで「Collateral Murder」(想定外の犠牲者)などの題名が付けられていることが多いようですが、この劇的でシリアスな一連の映像(Sequence)をドローイングとして描き出すことを、ポールさんは試みました。鉛筆やパステル調の柔らかいタッチの作品が多いですが、その点で、今までとは違う作品だとポールさん自身も述べます。

ヘリの照準の向こうに見えるのは(占領下ではあるものの)、変わった光景というわけではありません。19世紀とさして変わらないようなバグダッドの町並み。照準にはさらされているものの、それに気付くことなく行われている日常の営み(ヘリの操縦士ジャーナリストの持っている道具をアサルトライフルと勘違いし始めているようですが)。ヘリが上空を旋回して監視を続ける中で
情緒ある街並みが何度も映し出され、個人個人それぞれのありふれた日常の暮らしの光景を見ることができます。手を振ったり、挨拶をしたり、声をかけたり......、特に何かに方向づけられていない、個人の姿、それを照準を通して見てしまうという不安──照準が写りこむ視点でしか、人や街を見ることができないという不安......。

むろん、その不安は的中してしまいます。一斉掃射──瞬時に命を落とす人、必死で逃げまどう人、ただの個人であった人たちが瞬時に出来事の主体になってしまう。描き出されるべき「パターン」になってしまう。照準を通した視点を共有することで、描く側もその視点を共有して、人々を出来事の主体や「パターン」として描くことになってしまう......。ぽーるさん自身がそうした複雑で深刻な状況を、ドローイングという手法で引き受けようとしている、そんな印象を受けました。

画面上で戦争を見ることはもはや珍しいことではありません。特に湾岸戦争やユーゴ、イラク、アフガニスタンの戦争の中では、攻撃する側からの視点の「スペクタクル」(見せもの)のようなものとして、戦争が見られることが多くなってきているように思います。ピンポイントの爆撃や、戦闘機の視点から相手機を攻撃する様子、市内を監視する航空機が捉えた事件など、目にすることは珍しくありません。

パイロットや軍人だけでなく、はるか遠くで画面をみる私たちも、技術に憑依されて戦争を体験し、警察化する戦争のまなざしを共有し、遠い場所の出来事も即座に知るスピードも備えた環境にあります。そうした感覚が明確に変容する中で、どう表現を試みていけばよいのか、ポールさんの一連の作品からは、そんな真摯な問いかけが感じられたように思います。
※戦争と技術や速度と映像の関係、人間の感覚の変容について論じたものとしては、フランスの都市計画者ポール・ヴィリリオの著作があります。ご関心をお持ちの方はよろしければご覧ください。おもな作品は下記のとおりです。

『戦争と映画――知覚の兵站術』(平凡社ライブラリー、1999年)
『速度と政治――地政学から時政学へ』(平凡社ライブラリー、2001年)
『電脳世界――最悪のシナリオへの対応』(産業図書、1998年)
『情報化爆弾』(産業図書、1999年)
『幻滅への戦略――グローバル情報支配と警察化する戦争』(青土社、2000年)
『情報エネルギー化社会――現実空間の解体と速度が作り出す空間』(新評論、2002年)
『瞬間の君臨――リアルタイム世界の構造と人間社会の行方』(新評論、2003年)
『ネガティヴ・ホライズン――速度と知覚の変容』(産業図書、2003年)
『自殺へ向かう世界』(NTT出版、2003年)
『アクシデント――事故と文明』(青土社、2006年)
『民衆防衛とエコロジー闘争』(月曜社、2007年)
『パニック都市――メトロポリティクスとテロリズム』(平凡社、2007年)

【雑誌特集】
『現代思想』2002年1月号(ヴィリリオ─戦争の変容と政治)(青土社、2002年)
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2012年4月11日

3/12(土)、13(日)CAPアートマーケット2011ご来場ありがとうございました


去る3月31日と4月1日の2日間、「CAPアートマーケット2012〜アートのお買い物」を開催しました。2003年から始まった前身のアートフェアも含めると今年で9回目を迎えるアートマーケット。今回のテーマは「アートのお買い物」。今年は23名のアーティストが参加しました。
平面や立体、陶芸など、お買い得なグッズから、ちょっと値のはる作品まで、アーティストから直接作品が買える「産地直売」がCAPアートマーケットです。アトリエを訪ねれば、作品についてアーティストと話を交わすこともできます。自分の思い入れのお気に入りの作品を見つけて、アートがもっと身近になる、そんな毎年恒例のイベントです。

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中澤雅子さんと木村のぞみさんの2人の陶芸家の作品が並んだアトリエです。
さまざまな器や作品が並べられて、アトリエの中では次から次へとおもしろいものが目に付きます。
参加者の方が実際に手にとって手触りを確かめられる場面もありました。
自宅に持ち帰って、どんな風に使ったり飾ったりするか?
それを思い浮かべるだけでも面白い空間だったと思います。

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アトリエ402で制作している淺野夕紀さんは中国での滞在製作のため本人は不在でしたが、キャンバスからきれいな色が浮かび上がってくるような、美しいな平面作品が数多く出品されていました。
大きなものだけでなく、一般の家庭の部屋に飾ることができそうな作品も...。
繊細なタッチの作品にたくさんの方が見入っていました。

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山村幸則さんのアトリエです。
山村さんも中国での滞在製作のため本人は不在でしたが、たくさんの作品が並びました。
昨年のドローイング展に出展された、自転車の走行経路を記録した作品や、奈良でのアートリンク・プロジェクトの様子を収めた映像が上映されるなど、行くたびに何か発見があるような雰囲気でした。

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ロールキャンバスを使って小作品を展示している澤田摩耶さん。
キャンバスを加工したり、フェルトを加工した作品が人気だったようです。
今にも動き出しそうな動物たちの姿の作品も大人気でした。
アヒルのような作品にまたがって記念撮影をしていく来場者の方がたくさんいて、身近に感じられる作品があることもアートマーケットの面白さだと思いました。

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過去の作品から新しい作品まで、多彩な作品を持ち込まれた倉智敬子さんのアトリエです。
ミニマルな作品は今回のアートマーケットでは珍しかったためか、作品にひきつけられて、熱心にアーティストと話を交わす様子が見られました。

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平面の作品が並ぶ坂井良太さんのアトリエです。
平面作品が中心でしたが、線や点に動きがあって、平面から飛び出してくるような立体感のある作品もありました。
坂井さんの個展は5月6日まで4階ギャラリーにて開催中です。
見逃したという方はぜひご覧ください!!

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彫刻や金属での作品が並べられた築山有城さんのアトリエです。
木彫りのスタジアムやペーパーウェイトが注目の的でした。
素材そのものの特徴や、予想外の見え方を引き出す築山さんのコンセプトが色濃く出ていた空間でした。

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直前に京都で開催されていた個展での滞在制作のエネルギーがそのままつぎ込まれたような井階麻未さんのアトリエです。
色鮮やかな作品が沢山並びました。
大きな作品が工作棟で展示されたこともあってアトリエでは比較的小さなサイズの作品が多かったですが、井階さんの世界観がぎゅっと詰まっていました。

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油彩からドローイングまで、平面作品が並んだ桜井類さんのアトリエです。
直前まで制作していた影響か、アトリエにはほんのりと油絵の具のにおいが残っていました。
個性的な作品がどのように描かれたのか、アーティストに尋ねられた方が多かったように思います。

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昨年の客富商店街の「お菊さん」を思い起こさせるような雰囲気だった井ノ岡里子さんのアトリエです。
今回もしっかりと菊の絵が登場していました。
たくさんの作品が並んでいるにもかかわらず、落ち着いた和室を訪ねているような気分に...。
僕もまったりしてしまい、うたた寝しかけました。

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窓越から見える桜が目立った藤川怜子さんのアトリエです。
小さな作品から大きな作品まで色鮮やかな作品が並んでいました。
造花の上に粘土を塗って焼いた作品が値段もお買い得で人気でした。

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田岡和也さんのアトリエです。
今回は昨年の秋から頻繁に登場していた瀬戸内戦士シマジマンが不在...でしたが、田岡さんのの出身地、香川県をテーマにしたコミカルな作品や丁寧に作りこまれたペインティング作品がたくさん並びました。

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ギャラリ-2

アトリエだけでなく、ギャラリーにもたくさん作品が並びました。
アートマーケット直前まで個展を行っていた宮崎宏康さんのひらがな彫刻や椎茸人間は子供たちや海外の方に大人気でした。
4階東側の廊下には植田麻由さんの作品がずらりと並んでいます。
いつもは通り過ぎるだけで味気ない廊下ですが、作品に足を止める方がたくさんいました。

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裏手にある工作棟では大型の作品が展示されていました。
どの作品も迫力があります。

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普段1階で営業しているカフェ&ショップと、3階のワークショップルームが5階に移りました。
段ボールハウスや顔を描くワークショップに加わったり、フェルトを針でちくちく刺すのに熱中した方も多かったのでは??

親子連れの方、年配の方、友人同士で来場された方、初めてこられた方など、例年以上に幅広い層が来場された今回のアートマーケット。
アートを知る、楽しむイベントとして定着しつつあることを感じた2日間でした。
来年もお待ちしています!!
Posted by kono at 16:51 | コメント (0)