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●11:00〜20:00/火曜日休館 ●〒650-0003 神戸市中央区山本通3丁目19-8 ●caphouse@cap-kobe.com ●TEL,FAX 078-230-8707

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「CAP HOUSE便り」vol.1

■「CAPってなに?」「CAP HOUSEってどこ?」
はじめまして。この春から「CAP HOUSE便り」をお届けするC.A.P.の杉山です。といっても、多分、ほとんどの皆さんが「C.A.P.ってなに?」「CAP HOUSEってどこ?」って思われていると思います。そこで、まず連載1回目は、その「なに?」「どこ?」からお伝えします。

■「C.A.P.ってなに?」
C.A.P.[芸術と計画会議]は、1994年、11人のアーティストが集まってできたグループです。当初は、神戸市が計画していた小美術館建設に、アーティストから意見を出そうと集まったのですが、そのうち、自分たち自身がもっと日常的に芸術を楽しむ時間や場所を作っていけるのでは…という思いになって動き始めました。
しかし、結成して間もなく発生した阪神・淡路大震災。活動を続けることは困難な状況でしたが、“こんなときだからこそ何かができる”というような高揚感があり、街全体が美術館になる「旧居留地ミュージアム構想」という提案書も作りました。その後C.A.P.が企画する催しをCAPARTY(C.A.P.+ART+PARTY)と呼んで、旧居留地を中心に、アートを軸にしたさまざまな参加型のイベントや講演会などを開催してきました。

■「CAP HOUSE」のはじまり。
北野町を少し西に行ったところに旧神戸移住センターがあります。現在C.A.P.はこの建物を拠点として、アートセンターの運営を行っています。もともとは、1999年11月から190日間にわたり開催した「CAPARTY VOL.8」が始まりです。これは、廃屋同然のこの建物をアーティストが使うことでどう変わるのか、という実験でした。
このイベントは、「100人大掃除」というオープニングワークでスタートしました。これは、1500円の 参加費をいただいて掃除をしてもらうという前代未聞のものでしたが、当日は130人を超える参加者が集まり、カビとホコリだらけの建物が生き返りました。ところがその翌朝、中央消防署から早速おしかりをいただくことになりました。それもそのはず。ボロボロの古いビルは、不特定多数の人が入館しないという条件で、消防法をぎりぎりでクリアしていたにもかかわらず、新聞に大きく「大掃除に130人!」と載ったのですから仕方ありません。

それからの半年間は、催しのたびに仮設の中央消防署に通いました。それも今ではC.A.P.の良い思い出のひとつです。おかげで、壊されても仕方なかった建物にはアトリエができ、ギャラリーができ、図書コーナー、カフェ、木工室と、次々に新しい役割を担ってきました。そして、「CAP HOUSE」は今も育っています。
CAPARTYの終了とともに、再び移住センターの扉を閉めることになりましたが、C.A.P.の半年間の実験の成果、また、日系ブラジル人の方々から建物保存の声が上がってきたため、その後、約1年は暫定使用ということで活動を続けることができました。その後はC.A.P.もNPO法人格を取得して、現在は正式に神戸市から建物の管理を委託され、CAP HOUSEの運営は、アートセンターとして、C.A.P.が独自の採算で行っています。今もぎりぎりの消防設備ではありますが、外からお客さんをお迎えできる立派な(?)スペースに育っています。
おしかりを受けることも度々でしたが、きちんとした消防設備を備えるように神戸市に働きかけてくださったのも、当時の中央消防署の方々でした。本当にお世話になりました。これからもよろしくお願いいたします。ということで、これからこの誌面で、CAP HOUSEのいろんなヒト、コト、モノをお伝えします。お楽しみに。

>>「CAP HOUSE便り」vol.2


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