2011年8月30日

8/26〜28 集中講義!!トルコ音楽の魅力

いや〜〜、深かった!

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間近に迫ったトルコ音楽コンサートに向け、8月26日からの3日間、CLUB Q2でトルコ音楽の集中講義を行ないました。。。。
上の写真は、初日の講義前に講師のアポさんことアブドゥルラッハマン・ギュルベヤズさんと進行役でインド音楽の専門家、Hirosこと中川博志さんが楽器を持って打ち合わせているところです。
アポさんが持っているのは小型のバーラマ(サズ)で、3コース複弦タイプのものです。写真が小さいけど、ビオラダガンバやシタールと同じように音律を簡単に変更できるよう糸をネックに巻き付けたフレットが、妙な間隔で並んでいます。
Hirosさんが吹いているのがトルコのネイという葦製の縦笛で、マウスピースがついています。なんか吹いている口が妙な事になるみたいですね。それにひきづられて眼も。

「トルコにおける音楽とは」、初日は概論でしたが、国という概念からして、それから僕らが学校で習った世界観からして、また音楽のジャンルの概念から、、、もう泥沼化してしまいました。あ〜あ、まだ初日なのに。
哲学、美学、いろいろな意味で西洋の文化の発祥地と西洋人が位置づけるギリシャは、ギリシャ時代以前の文化地図からみると、ペルシャ帝国の西の辺境。南シベリアから地中海、北アフリカ、そしてインド、中国西部と、今でいうイスラムの文化が世界だった、といってよい時代があったと。
アポさんは言語学者でもありますが、トルコ人はもともと中国/南シベリア辺りから西に移動して来たそうです。で、日本語もトルコ語もウラルアルタイ語族の一員であって、言語学的にとても近いんだそうです。そんなもんか?
ちなみにアポさんが持っているバーラマは、三味線、三線の遠いご先祖ともいわれています。
そんな文化ですから、ひとくちにトルコの音楽といってもえらい話しになってしまう訳ですね。
スペイン、アフリカ、インド、東欧の音楽、、、、いろいろな音楽がペルシャに集まって、そこでなんかすごいものが生まれてたのでしょうか。そんな時代のペルシャに行ってみたい!!
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概論ですでに脳内が沸騰しそうだったのですが、この2日目の「マカームとウスル」という音律、音階とリズムの話しは、更に詳細に語られました。
まず、ドからレといったひとつの全音音程が9つに分割され、そこから5つの音程が採用される。
わかりますか?ド、ド#、レの3つじゃなくて。日本で教えられるヨーロッパの音楽では、全音の間にはひとつの半音があって、それが工業製品みたいに均等に並び1オクターブの中に12の音がある、と習いました。
トルコの音楽では1オクターブに24とか17の時もあるし18の音を使う時もあるそうです。
なるほど、それでフレットを自在に動かすことが必要なのか!
日本で知られているトルコの軍楽ですが、アポさんには「なにそれ?」でした。
脱線しちゃいますが、日本でむかし大ヒットしたトルコの音楽がありました。江利チエミさんが歌っていた「ウスクダラ」です。ネットで検索しましたが、トルコ語でのバージョンまであるんです。びっくりしました。
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ウスル;リズムのはなしも面白かった。
だいたい5拍子、7拍子、とかが普通なんだそうです。最終日の3日目は、せっかくだから一番簡単な民謡を教えてもらえませんか?というリクエストに応え、、、ようとして、花嫁が嫁ぐ時の歌というのを教えてもらいました。が、一番簡単な歌は9拍子でした。
また、リズムを取りやすい音源を聴いてみようと、いうことで聴いた割とゆっくりした美しい曲ですが、9ビートが3回繰り返したあとに13ビートがくっつく、というもので、アポさんにいわせると、40拍子といったらよいかなあ、、、とのことでした。
いろいろと音源も聴かせてもらいましたが、そういう難しい説明無しで聴いても、多分、多くの日本人の琴線に触れるのではないかな。
ぼくは特に歌がすばらしいとおもいました。
コンサートは9月4日日曜日の午後7時です。みんさん、この機会をぜひお聞き逃し無く。

ご参考に:
アポさんにトルコ音楽の魅力について話しを伺いました。

神戸経済新聞に掲載されました
神戸でトルコ人音楽家を招いたコンサート-トルコ音楽理論の講義も


神戸新聞おでかけブログ に掲載されました。
異国の音楽に酔いしれる夜

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