2012年2月28日

2/26(日)「マレーシアの影絵芝居を語ろうよ」レポート

珍しいマレーシアの影絵芝居についてのお話し。今回もふいご日和楽団でガムランに励む山下ゆうきさんがレポートしてくれました。

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日曜日のQ2では、ガムラン練習に加え、スペシャルゲストの上原亜季さんにマレーシアの伝統芸能やマレーシアに伝わるワヤン・クリのお話をして頂きました。

上原さんは、マレーシア現地で伝統芸能の研究をし、東南アジア地域の影絵芝居、ガムラン、マレー民謡、またインドネシア起源のクロンチョンなどの演奏活動に参加しています。また、東京でバリガムランの演奏活動、影絵公演などにも参加されています。

ワヤン・クリは水牛の皮で作った人形をつかう影絵芝居です。
ダランとよばれる人形つかいあるいは語り手が物語を進行します。
ふいご日和楽団が毎年夏に相楽園で上映している影絵芝居は、インドネシアのワヤン・クリ。
古代インドの叙事詩ラーマーヤナ、マハーバーラタ等などが物語の題材になっています。

マーレシアは多民族国家なので、タイ、中国、インドネシア、カンボジア、周りの国から影響を受け
て独特な芸能が生まれました。
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当日上原さんが持ってきてくれたワヤンの人形も、なにやら面白いものばかり・・・!
現代的な、シャツにズボン姿のリーゼント?のような髪型の男性の人形が気になる気になる。
また、人形によっては、水牛の皮が透き通っているので、影絵にしたときに、影がカラーになります。

マレーシアのワヤン・クリにはいくつかの種類があり、スライドや人形を交えて紹介して頂きました。種類によってはダランは1人ではなく数人のものも。

ワヤンが上映されるのは、儀式のほかに、近年は企業の広告、選挙のキャンペーンなどで行われることが多いそうです。
お話の内容も、社会問題を取り上げるなど、アレンジが加えられています。人形も、現代的にアレンジされていきました。

現在では曲も古くから伝わるものに加え、流行の曲も交えて演奏していて若者が喜ぶ内容に。
演奏のガムランも、太鼓が多く、なんとも愉快な曲でワクワクします。
影絵のスクリーンや舞台のぐるりの電飾がピカピカ光り、まるでお祭りのよう!

登場する人形で2人の道化が、バイクに乗ってスピード違反で警察に捕まったり、カラオケを歌っていたり。
コミカルに社会問題を織り交ぜて観客を笑わせています。

しかし、現在ではダランの後継者が減り、ワヤンの存続が危ぶまれています。
(ワヤン・クリ・シアムでは、イスラム化の政策により、上映が禁止される等など)

あっという間の時間でしたが、とっても楽しいお話でした。

そのあとは、ふいご日和楽団のガムラン練習。
夏の相楽園のワヤン演奏にむけた練習が今から始まってます!お楽しみに!
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レポート:山下ゆうき(ふいご日和楽団)

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