2009年6月24日

7/18 インドネシア・バリの笛、スリンとインドの笛〜トーク&コンサート

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トーク&コンサート「インド音楽のレンズを通して見えてくるアジア的音楽の可能性」
第二回「インドネシア・バリの笛、スリンとインドの笛」
スリンとバーンスリーを聞く。バリ島の音楽とインドの音楽。

ゲスト:小林江美(バリ音楽)
出演:Hiros(バーンスリー/インドの竹の横笛)、田中りこ(タブラー/インドの打楽器)

日時:2009年7月18日(土) 
          開場 18:30  開演 19:00 (終演予定21:00)
料金:前売予約 ¥2,000(membership¥1,600) 当日 ¥2,500円
会場:CAP CLUB Q2
    〒650-0041神戸市中央区新港町4-3 上屋Q2 2階
    phone:078-959-7707(コンサート当日のみ応答します)

予約・問合せ:C.A.P.(10:00-19:00/月曜休み)
phone: 078-222-1003



 スリンはインドネシアの代表的な竹の縦笛である。リコーダーのように吹き口の木片の隙間から息を吹き込んで音を出す仕組みだ。スンダ地方のように主奏楽 器として使われる場合もあるが、バリ島のスリンは歯切れよく速いガムランのメロディーを息継ぎの切れ目を意識させない循環呼吸でふわふわと漂う。このふわ ふわ感がなんとも心地いい。音程もかなりアバウトだ。ガムラン奏者たちは細かな拍の隙間を互いに埋めてスリリングなメロディーを奏でるが、スリンはそのリ ズムをあまり気にせず伴奏としてメロディーラインを追いかける。
 声楽の模倣を基本とするインド古典音楽のバーンスリーは、そのバリ島のスリンと違い、あくまで主奏楽器である。したがって音程も厳密である。常に拍節を 提示するタブラーとの共演の場合は、ふわふわと漂うように感じられることもあるが、奏者はタブラーのリズムサイクルを意識して即興的なメロディーを完結さ せる。
 今回は笛という共通点を持ちつつも使われ方や音楽の考え方が大きく異なる両者を聴き比べ、両者がふわふわとしたオトモダチになれるのかどうかを試してみたい。
〜Hiros
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【プロフィール】
ゲスト 小林江美(バリ音楽)
大阪音楽大学音楽学部ピアノ専攻卒業。インドネシア政府給費留学生として、インドネシア国立芸術大学デンパサール校にて91年より2年半バリガムラン演奏 及び舞踊を学ぶ。大阪で『バリガムラン ギータ・クンチャナ』『バリ舞踊 プスパ・クンチャナ』を主宰し、関西を中心に活動を広げる。現在も度々バリに渡 り伝統音楽の研鑽を積みながら、真言声明や和太鼓とのコラボレーションや創作音楽・舞踊など新しい試みにも取り組んでいる。また、学校公演やワークショッ プにも参加し、バリ芸能の紹介をしている。龍谷大学短期大学部非常勤講師として音楽の授業を担当。

ギータ・クンチャナ 


【シリーズ企画趣旨】
 われわれのまわりには西洋のハーモニー(和音)を基本としたパッケージ化した消費音楽があふれている。コードの組み合わせから簡単な曲を作るテレビ番組もある。しかし、そうした「普通」のやり方とは違った音楽を創造するシステムは世界中にある。とくにインドの音楽は、コードをまったく使わずにいかに変化に富んだ即興的メロディーを作り出すか、という考え方に基づいて緻密なシステムを作り上げ、豊かな音楽文化を誇ってきた。このインドの音楽システムは、日本や他のアジアの音楽の理解や、西洋のやり方とは違った音楽の創造に非常に有効なのではないか。シリーズでは、こうしたインドの音楽システムに基づく即興音楽のあり方の理解と、アジアを中心とした音楽を演奏する優れた音楽家をゲストに迎えてオルタナティブな音楽の可能性を提案していくことを目的としている。

【内容とこれからの予定】
このシリーズは、一回ではできないことに挑戦するために隔月開催を目指します。ホスト役はインド音楽の演奏と研究の第一人者、Hirosこと中川博志氏。毎回、非西欧の音楽を実践する音楽家をゲストに招き、その演奏を鑑賞するだけでなく、ゲストが専門とする音楽とインド音楽との比較によってアジア的な音楽の可能性を考える試み。即興を根本とするインド音楽の歴史は古く、体系は膨大で緻密である。長い歴史の中で他の音楽に与えた影響も少なからずあるため、様々な音楽となんらかの共通点が見いだされる。美学、演奏、楽器構造、音律やリズムの概念、また作曲の方法などの具体的な話題から、私たちが近代教育の中で失ってしまった「自分たちの音楽」を考えるヒントが見つかるかもしれない。音楽の話し、民俗の話し、演奏家の苦労話等、演奏とトークで約2時間、みなさんに楽しんでいただきたい。

第三回 9月19日(土)「聲明とインドの音楽」ゲスト:浄土宗聲明グループ「七聲会」
      聲明を聴き、そのメロディーの作られ方等を伺う、等。
第四回 11月21日(土)
「自然倍音によるホーミーとインドの音階」ゲスト:岡林立哉(ホーミー演奏家)
    倍音と音律について、ホーミーを聴き、インド音楽の音律を聴く。


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Hiros;中川博志(バーンスリー)・・・企画者
1950年、山形県生れ。1981年〜1984年インドのベナレス・ヒンドゥー大学音楽学部楽理科に留学、インド音楽理論を研究。大学のかたわら、バーンスリー(横笛)、ヴォーカルを習う。現在、インドのパドマ・ブーシャン(蓮花賞、人間国宝)受賞者、パンディット・ハリプラサード・チャウラースィヤー氏にバーンスリーを師事している。帰国後、演奏会の企画制作、インド音楽理論書の翻訳出版などを通してアジア各国及び日本のパフォーミングアーツ紹介の活動を続けている。訳書「インド音楽序説」は日本語で出版されている唯一のインド音楽理論書。
(ホームページ:http://sound.jp/tengaku/

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田中りこ(タブラー)
1989年インド各地を旅行中にインド古典音楽の演奏に触れ、とりわけ打楽器タブラーの豊かな音色と表現力に魅せられ、学び始める。1995年再びインドのカルカッタに渡り、タブラー演奏家オビジット・ベナルジー氏に師事。現在は関西を拠点に、ホールや社寺など各地でインド音楽を中心とした演奏活動を行っている。そのほかテレビ・ラジオ出演、海外での公演、他ジャンルのCD作品に参加など、様々な活動を行っている。


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