2009年01月30日

03/14 Trio Live & AK Jam Party 2009

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ご予約は電子メールでお願いします。

仲野麻紀とボニ親子をフランスから迎えてのコンサート。 2部では音楽、ダンス、パフォーマンスなど日本のアーティストも参加し 即興のジャムセッションパーティー。 飲物片手に楽しんでください。

飛び入り歓迎!!!!

*AK:Acte Kobeは阪神淡路大震災をきっかけに生まれた、日本とフランスのアーティストの活動です。

Trio Live & AK Jam Party 2009
2009年3月14日(土)
開場 18:00/開演 18:30(終演予定 20:30)
前売り予約 ¥2500(membership¥2200)1ドリンク付き/当日¥2800
出演:仲野麻紀(sax)+レイモン.ボニ(guitar)+バスチアン.ボニ(contrabass)、他


*仲野麻紀、レイモン、バスティアン・ボニ、佐藤真によるCD「縁」(おーらいレコード)より発売中!

インプロヴィゼーション派ジャズのミュージシャンたちは、ユニークな小宇宙を創っている。彼らは、ほかのミュージシャンたちの一回限りといってもいい即興演奏に耳を傾け、その演奏に心を打たれると、「今度、いっしょに演奏させてもらえませんか」と気楽に声をかけてしまう。すると、声をかけられた方も、相手の音楽を聴いたことがなくても、相手の表情や口調を手がかりに、かなり気楽に「ああ、やりたいね」と答えてしまう。こんな「縁」を、個人表現を超えた何か大きなものの息吹きが結びつけてくれたのかもしれない、と大切にして、しばらくして共演が実現することが多い。
それが即興演奏につきもののリスクで、音楽的な絡み合いのない自己中心的な平行線の演奏になることだってある。ところが、その新たなコラボレーションからしか生まれてこない音楽的な高揚があったりすると、視線に優しさが現れ、おたがいに気に入っているほかのミュージシャンを惜しげもなく紹介し合ったりし、その小宇宙は確実な広がりをみせていく...。

 2001年11月、パリの11区にあるアトリエ・タンポンで、フランス在住30年をこえるトランペッター、沖至のソロ演奏があり、ドラマーの佐藤真は、音楽上の大先輩の演奏を楽しみに出かけていった。その一部で、パリに着いたばかりという仲野麻紀が、アルトサックスの素晴らしいソロをとった。完全なインプロヴィゼーションだったが、そこには彼女だけの音楽のアイデアが明確に現れ、呼吸するようなしなやかなサウンドがあり、疑いようのない華のある舞台姿があった。その出会いをきっかけに二人はお互いの演奏を聴きに出かけ、リハーサルを重ね、音楽的コミュニケーションを深めていく。2004年4月にはフランス即興ジャズの先駆者で、バリトンサックスの名手ドーニック・ラズロを招いてトリオで演奏。その後も、沖至、ギターの鬼才ジャン=フランソワ・ポヴォロス、ニュージランド出身のテナープレイヤー、リュシアン・ジョンソンなどと共演しながら即興の輪を広げていく。

 ギタリスト、レイモン・ボニは、ジプシーの血が半分入っているだけに、マヌーシュギターのごとくその指使いは目もくらむような早さだけれど、一音一音の粒が際立っていてそんな音の鎖が、彼ならではの歌になっている。この20年来、フランスあるいはヨーロッパの即興ジャズ系の核のひとつとなって活躍し、アルバム数も50枚を下らないというスターだ。2002年11月、佐藤は、NYのサックス兼トランペットプレイヤー、ジョー・マックフィーとデュオで、同じく「おーらい」からのCD『Between』を録音したが、その時、ジョー・マックフィーはレイモン・ボニとフランス全国のツアー中で、録音の翌々日に、パリ郊外のクラブ、レ・ザンスタン・シャヴィレで演奏。コンサート後、マックフィーはレイモン・ボニと佐藤真に「二人で演奏するべきだ」と力強く勧める。それから2年半経ち、2005年6月、ナンシーの即興音楽フェスティバルで、仲野と佐藤はボニの圧倒的なソロ演奏を聴き感動、演奏後三人はトリオをやろうと固く約束し合う。
同じ年の12月、レイモン・ボニはマルセイユからミニバスで上京し、このトリオが実現する。
2006年2月、たまたまコンサートでパリ滞在中のベーシスト、バスティアン・ボニを招いて2時間あまりのリハーサルを行う。バスティアンは、9年間クラシックの音楽院で学んだというだけに、弓弾きから生まれるその正確なサウンド、つぼを心得た音の置き方、父親譲りの即興への情熱を兼ね備えた秀逸なベースプレイヤーだ。おたがいの、自分の中にあるインプロヴァイザーとしてのいちばんいいところが自然に引き出されてしまうような、素晴らしいリハーサルだった。
 そのあとはごく自然な成り行きでカルテット結成が浮かび上がり、おーらいレコードの清水紹音の協力のもと、同年7月9日、パリ9区のガリックス・プロダクションのスタジオに、仲野麻紀、レイモンとバスティアン・ボニ、佐藤真の4人が集まり、初めて音楽体験を共有する。それがこのアルバムだ。
 この、彼ら4人の即興音楽の円環、次はどんなふう広がっていくのだろうか?

シモダ  イベント
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