2012年3月27日

3/24(土)CAP土曜クラブ「金属を溶かして、マイストラップを作ろう!」 レポート

CAPのブログレポーター?藤墳さんが自ら講座に参加して土曜クラブのレポートをしてくれました。 去る3月24日(土)にCAP土曜クラブが開催されました。その模様をお伝えします(藤墳智史)。

さて、今回のテーマは「金属を溶かして、マイストラップを作ろう!」。講師は藤川怜子さんです。前回の土曜クラブでは火おこし器を作って火を起こすところまでが課題でしたが、偶然にも(?)、今回は熱を利用して工作をします。
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金属と聞くと、硬くて重いもの、あるいは形の変わらないものという印象がありますが、熱を加えることで柔らかくなったり、融けたりして、自由に形を変えることができます。もちろん、金属の種類によって融ける温度(融点)は違っていますが、今回は金属の中でも比較的融点が低く(約230℃)、なおかつ常温では硬い状態になる錫(スズ)を使います。鉛と混ぜてはんだとして用いられるなど、身近な金属の1つです。材料としては玉の形で市販されています。大きさは1個につきパチンコ玉を一回り大きくしたくらい。今回は1人につき4~5個を使ってアクセサリをつくります。
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さっそく材料を融かしにかかりたいところですが、今回はストラップ(アクセサリ)を作るのが目標です。そこで、まずは融けたスズを流し込んで自分の好きな形に成形するための型を作ります。この型の材料には土ねんどを用います。このねんどをカップに入れて、ヘラなどの道具を使って型を彫っていきます。出来上がりを決める重要な作業。やはり力が入ります。試行錯誤を繰り返しながら、根気と集中力で勝負です。スズを流し込んだ時に型の外にはみ出さないように、縁に土手を作ったりする工夫も必要となります。
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型が出来上がったら、次はスズを融かして型に流し込む作業へ。火傷をしないように軍手をはめて、慎重に作業を進めます。今回、スズを融かすのに使うのはカセットコンロとおたま。おたまにスズの玉を入れて、強火で熱します。おたまの中で材料を転がすように熱すること数分。最初はカラカラと音を立てていた材料が次第に融けていき、最後には原型を留めないくらいにドロドロに。この状態になったら素早く型へ流し込みます(熱しすぎた状態で流し込むと出来上がった時に金属の表面が煮立ったようになってしまうので要注意)。型全体にまんべんなく行きわたるように流し込むのがコツ。また、紐を通す穴を作っておくために、竹串を型に差し込んだ状態でスズを流し込みます。
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型に入れた直後はドロドロだったスズも次第に動かなくなっていき、金属らしい風合いが出てきます。とは言ってもまだかなり熱い状態。水道で水をかけて冷やし、型から金属を取り出します。水洗いをして泥をよく落として、仕上げの作業へ移ります。
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大きくはみ出してしまった部分ははんだごてで融かして取り除いたり、細かい部分は耐水ペーパーでやすり掛けしたりして、仕上げていきます。はんだごてでの作業は全体が熱くなりやすいので、ここでも軍手をして作業。最後にひもを通して完成です。硬いと思っていた金属も、思い思いの形のアクセサリへと仕上がりました。素材の状態を変えて自分の表現したい形を作る、美術や工作の面白い一面が、今回は体験できたのではないでしょうか。
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次回の土曜クラブは4月21日(土)の開催。鯉のぼりならぬ「龍のぼり」を作ります。講師はカワサキマキさんとマスダマキコさんです。軽くてカラフルなポリ素材を張り合わせて大きな龍を作ってきます。残ったウロコでポシェットも作る予定なのだとか。鯉(カープ)がお好きな方も、龍(ドラゴンズ)がお好きな方も、是非どうぞ。
shimoda 01Y3日記
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