2013年1月17日

2/17(日)CAP STUDY 3「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」第9回 DVD/VHS:蔵出し/虫干し


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CAP STUDY 3
「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」
第9回  DVD/VHS:蔵出し/虫干し
【要予約】
2013年2月17日(日)15:00〜18:00
講師:森下明彦(メディア・アーティスト、美術・音楽愛好家)
参加費:¥500
*最終回の開催日程が3/31(日)に変更となりました。悪しからずご了承ください。
DVD/VHS:蔵出し/虫干し

美術資料室には大量のビデオテープやDVDなどのAV資料があり、まとめて見てみようという企画です。

美術資料の一つとして、映像の価値が大きいことは言を俟たないでしょう。ビデオテープの時代から面白そうなものを集めてきたのですが、ビデオはビデオなりの問題を孕んでいます。例えば、方式の違い。ヨーロッパで購入したビデオテープは、日本の器材では再生出来ない場合が多かったのです(PALやSECOMと、日本やアメリカのNTSC間で互換性がなかった)。そこで各国の方式に対応可能な特殊なVTRのお世話になり、一度信号を変換したりしたわけです(新たにコピーするので、画質が落ちます)。さらに、ビデオテープの保存は基本的に無理。地球が磁石であることから、常にその影響を受けていて、ノイズ発生につながっています。

さて昨今、既にしてビデオテープは絶滅の危機に瀕しています。複雑なメカニズムが必要なVTRは壊れやすく、また、テープに直接接する再生ヘッドが汚れてしまうなど、ある意味で脆弱な装置――実を言えば、私の資料室には再生器材がありません。要するに、その点では、ケースに収められたリーフレットなどが役立つくらいで、ビデオテープは何の意味もない資料なのです(他にも、もはやコンピュータのOSが対応しないようCD-ROMも結構な数、あります。本当にどうしましょうか。あるいは、フロッピーディスク・マガジンなど、機器の導入に応じた様々なものが生鮮流転していきました)。

DVDになってから、上記の問題はある程度解消されました(未だにいくつかは残存していますが)。とはいえ、DVD自体が長持ちするかどうかも定かでない上に、VTRと同様な、市場論理的な状況の変化に翻弄されることは日の目を見るより明らか。ブルーレイという新たな規格が登場しているからです。

それでは、その都度、複製を取れば良いとなりそうですが、そうは簡単ではないです。コピーガードが掛かっている、複製画質が悪いなどに加え、とにかく面倒くさいこと! それを言ったらおしまいなのですが、所詮その程度の存在なのですね、この美術資料室は・・・。

当日は、いくつかのブースを設け、個人的な視聴が可能になるようにする予定です。いくつかは皆さんでまとまって見るような上映会形式にもしたいと考えています。

なお、3月の「アーティストの仕事を理解する(2):山口勝弘」は、既にお知らせしていた日時、3月10日を、3月31日変更いたします。ご迷惑をおかけいたしますことをお詫びいたします。



森下明彦(メディア・アーティスト/美術・音楽愛好家)
フリーで美術と映像に関する研究を続けながら、美術資料室(神戸市)の開設公開を準備中。
また、国立国際美術館客員研究員として「中之島映像劇場」という名称の映像上映会を企画。

「caper7月号」のピックアップ記事 「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」今年度の開催に向けて。」はこちら、全10回分の日時、テーマ一覧はこちら、C.A.P.のニュースレター、2011年「caper6月号」のピックアップ記事「Bibliotheque 208主宰、森下明彦インタビュー」はこちらです。
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