2014年9月 6日

8/31(日)岩本吉隆クロージングパーティー 写真レポート

台風の影響で延期となってしまった岩本吉隆さんのオープニングパーティー。
展示最終日に改めてパーティーとトークを行いました。その時の様子をお届けいたします。


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過去の展覧会でも大雪のためオープニングが延期になったりと、あちこちで嵐を呼ぶ男・岩本吉隆!!!クロージングは無事に迎えられてまずは一安心ですね。
8月も最終日だからでしょうか。人数はいつもより少なめでしたが、大学時代の同級生、岩本さんと同郷とのことで駆けつけてくださった方、そして「くらいんのつぼ」でおなじみダンスのすみさん、と参加者の顔ぶれはなかなか濃い感じでしたね!!
人数が少ないのならばじっくりお話しを聞きましょう!というわけで、早速作品についてのトークへ。
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展覧会のタイトルは「不図」と書いて"ふと"と読よみます。「ふとしたときに〜」などの"ふと"はこの漢字が当てはまるんだとか。みなさんご存知でしたか?
漢字のとおり「図るにあらず」という意味で、「意図しないコト」や「偶然のできごと」を指します。
岩本さんも中国の古い文献を読んでいるときにたまたま発見したそうです。まさしく図るにあらず!?

岩本さんは記者をしていた父親がもつ大量の蔵書にあった九鬼周造(日本の哲学者です)全集を読み、「"偶然"と"必然"の関係性」に強く興味をもったそうです。
自身の制作において、偶然が必然に対してどのような意味を持つのか、自分の意図が介在する部分とそうでない部分が混在するものをどうカタチにするのか、、、試行錯誤の日々のようです。
今回はロンドン留学時、たまたまオイルとガラス絵の具をまぜた時に面白いテクスチャーが出来た体験をもとに、それらを作品として昇華させたものを展示していました。(写真上の右側にある作品です)
「こういう絵を描きたい!」と思っても、全てを自分でコントロールすることができないことは、岩本さんにとってもどかしくも面白いことのようです。
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今回の展示ではテクスチャーをOHPで投影してみせる作品もありました。
OHPによって拡大されたテクスチャーは細部を強調してみせてくれます。肉眼で見るのとはまた違った発見がありますね。
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写真では小さくてよく見えませんが、ここでは公園や街並にOHPでテクスチャーを投影した時の写真が展示されていました。投影する場所とテクスチャーが重なることで、見る人によって全く異なるイメージを彷彿とさせます。同じテクスチャーでもただ投影するのとはまた違った印象になります。
写真で紹介したもの以外にも、OHPを車に積んでテクスチャーを夜の街に投影しながら移動した映像作品や、テクスチャーの模様を見ながらを描いたドローイング作品を展示していました。
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岩本さんのトークの後には質問したり作品をもう一度見たりとざっくばらんな時間です。同郷のローカルトークから、「作品」になってしまったときの鑑賞者から見た偶然性って?などなど、いろんなはなしがとびかっておりました。

会期は終わってしまいましたが、またCAPにも遊びにきてくださいね。
おつかれさまでした!
Takahashi Satoko 01Y3日記
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